テレビや雑誌で「フィーチャーする」という言葉をたまに聞きます。
この言葉を聞くようになってすでに20年以上経つと思いますが、私はまったくもって正しい意味を知りません・・・・・
前後の話の流れからすると、あるモノを「ピックアップして紹介する」みたいな意味がありそうです。
でも、考えたらピックアップも英語ですし、それをあえてフィーチャーという言葉を使うのですから、もっと別な意味があるのかもしれません。
いや、こうして悩んでいても答えは出ませんので、面倒ですが辞書をひらいて正しい意味を調べてみますね。
「フィーチャーする」の意味とは?
ではさっそくネット辞書で「フィーチャー」の意味を調べてみます。
フィーチャー【feature】の意味
[名](スル)《「フィーチュア」とも》
1 顔つき。容貌。2 特色とすること。特徴づけること。「大自然のイメージをフィーチャーした展覧会場」
3 映画で、1本立てで興行できる長さの作品。長編映画。
4 新聞・雑誌などで、特集記事。「フィーチャーストーリー」
5 軽音楽で、ある楽器の独奏を特色にすること。「パーカッションをフィーチャーしたセッション」
出典:goo辞書
いろんな意味があるんですね。
でも雑誌やテレビで使われる「フィーチャー」はだいたい
○○をフィーチャーした○○
という形が多いです。
ですから、つまり何かを「特色/特徴としたもの」という意味で使われているわけですね。
たとえば「中世ヨーロッパをフィーチャーした物語」という使われ方をしたら、それは「中世ヨーロッパという特徴を持った映画」ということになります。
【結論】フィーチャーとは「特徴づける」という意味
じゃあ「フィーチャーされる」の場合は?
「フィーチャーする」の意味は分かりましたね?
じゃあ「フィーチャーされる」と使われる場合はどんな意味になるのでしょうか?
「イベント(テレビや雑誌など)でフィーチャーされる」
という使われ方をしますが、この場合は「~特集される」といった意味だと解釈すればいいみたいです。
また、俳優が映画でフィーチャーされるという場合は、映画で「主演する」ことを指す場合もあります。
使われる場面や使い方で微妙に意味が違ってくるのでちょっとややこしいですね。
携帯電話をなぜフィーチャーホンと呼ぶの?
「フィーチャー」という言葉は携帯電話でもよく使われますよね。
そうです、フィーチャーフォンです。スマホが登場してから、以前の携帯電話をフィーチャーフォンと呼ぶようになりました(一部ではガラパゴスケータイ/ガラケーとも呼ばれます)
このフィーチャーフォンのフィーチャーは上記にある辞書で調べた中にある「特色」という意味で使われています。
feature(特色)+phone(電話)
という単語を組み合わせた造語なんですね。
ご存知のように日本の携帯電話はネット接続・動画再生・電子マネーなどの機能を搭載していました。
このような特別な機能(特色)があるため、通常の携帯電話(セルラーフォン)と分けられているわけです。
こうした便利な機能をどんどん付け足していったためスマホへの移行が遅れ、日本独自の進化を遂げてガラパゴスケータイと呼ばれるようになったのは皮肉なことです。(^_^;)
インスタで使われる「フィーチャー」って?
もうひとつ最近になってフィーチャーという言葉が見られるようになったのがインスタ(インスタグラム)界隈です。
インスタグラムでの「フィーチャー」は、他人の写真を自分のアカウントで紹介する際に使われます。
こういう行為が「フィーチャーする」という言葉で呼ばれているんですね。
【まとめ】フューチャーじゃないよ!
ときどきテレビに出てくるタレントがフィーチャーを「フューチャー」と言うことがあります。
でもこれは完全な間違い!
「フューチャー」は「future」だから「未来」のことです(笑)
もうひとつ補足を入れておくと音楽の世界でよくある「○○featuring○○」みたいな、メインの歌手がゲストを迎えるfeaturing(フィーチャリング)もフィーチャーの一種です。
この場合は「客演する」という意味が込められています。
客演とはミュージシャンや俳優が他人(他団体)から招かれて演奏や演技をすることを指します。
個人的に芋づる式にいろいろと勉強になりました!