- 「珠」は名前に良くないのはなぜですか?
- 真珠が葬式を連想させたり、読みづらいキラキラネームになりやすいからです。しかし、悪い意味はない漢字なので名付けに使うのはまったく問題ありません。
真珠のイメージにあやかって、女の子の名前によく使われる「珠」。
最近では男の子の命名に選ぶ人も増えていますが、一部では「NGな漢字」との声も聞こえてきます……。
そこで今回は
- 「珠」が名前に良くない理由
- 「珠」が名前に適する根拠
- 「珠」の現在の人気度
をご紹介します。
これを読めば「珠」に対する不安や疑問がスッキリ解消しますよ。
「珠」が名前に良くない4つの理由
「珠」が名前に良くないと言われる理由は、この4つです。
- 真珠=葬式のイメージがある
- 難読な名前になりやすい
- キラキラネームになりやすい
- 口頭での説明が難しい
真珠=葬式のイメージがある
「珠」が名前に良くない理由の1つ目が、「真珠=葬式のイメージがある」ため。
お葬式につけていいアクセサリー(ジュエリー)といえば真珠。
真珠は「涙の象徴」とされ、故人に対する哀悼を表します。
「月の涙」という別名もあるほど。
もちろん真珠は祝の場でもつけるため、なにも葬儀専用の宝石ではありません。
しかし、葬式の場で見る機会が多い人からすると
真珠を意味する「珠」はなんとなく不吉な感じがする
といったイメージをもたれることも。
難読な名前になりやすい
「珠」が名前に良くない理由の2つ目が、「難読な名前になりやすい」ため。
「珠」は以下のような読み方が可能です。
- シュ(音読み)
- たま(訓読み)
- じゅ・す・み(名乗り)
このような多様な読み方があるうえに、他の漢字との組み合わせもバリエーション豊か。
例として「珠」を使った名前を並べますが、正確に読むことができるでしょうか?
- 愛珠(あいしゅ)
- 和珠(あいみ)
- 光珠(あきみ)
- 麻珠(あさみ)
- 彩珠(あす)
- 亜珠花(あすか)
- 亜珠磨(あすま)
- 亜珠也(あすや)
- 依珠凪(いずな)
- 羽珠(うみ)
- 佳珠生(かずき)
- 賀珠人(かずと)
- 圭珠(けいじゅ)
- 来珠(くるみ)
正直、私は半分以上は正確に読めませんでした。
こうして難読な名前になりやすいため、「名前には使わないほうがいい」と考える人もいるようです。
キラキラネームになりやすい
「珠」が名前に良くない理由の3つ目が、「キラキラネームになりやすい」ため。
個人的な偏見ですが、「珠」はキラキラネームを好む人が選ぶことが多い漢字という印象が強いです。
女優の小沢真珠さんのようにシンプルに使うならまだしも、他の漢字と今までにない凝った組み合わせ方をするとキラキラ感がアップ!
年配の人や保守的な人からすると
「珠」は抵抗感がある漢字ね
と避けられるのも無理もないでしょう。
口頭での説明が難しい
「珠」が名前に良くない理由の4つ目が、「口頭での説明が難しい」ため。
自分の名前を電話で相手に伝えなきゃならない機会は、人生で何度もあります。
そんなとき「珠」の説明はちょっと手間取ります……。
もし「珠」を「どんな漢字か?」と訊かれた場合は
真珠の「じゅ」です
と説明するのがベターでしょう。
「珠」は常用漢字であり、中学生で習う漢字です。
しかし、意外と「珠」をソラで書ける人は少ないはず。
そんな日常的な使い勝手の面から「名前に使うと不便なタイプの漢字」だと認識する人もいます。
「珠」が名前に適する3つの根拠
悪いイメージを持つ人もいる一方、「珠」が名前に適する根拠もちゃんとあります。
それがこちらの3つです。
- 悪い意味がない漢字
- 「美しくなってほしい」との願いが込められる
- 高貴で品があるイメージを与えられる
悪い意味がない漢字
「珠」という漢字の意味を辞典で引くと、このように説明されています。
①たま。貝の中にできる丸いたま。しんじゅ(真珠)。 ②たまの形をしたもの。「珠算」「念珠」 ③美しいもの。「珠玉」
真珠そのものや、丸くて美しいものを意味します。
大抵の漢字は良い意味と悪い意味の両面がありますが、「珠」に限っては良い意味しかありません。
「美しくなってほしい」との願いが込められる
「珠」は真珠に限定せず、「美しいもの全般」を意味する漢字でもあります。
女の子の赤ちゃんには特に「美しく育ってほしい」と願うのは当然ですよね。
「珠」を含む名前を付ければ、心身ともに魅力的な人物に育ってほしいとの願いを込められます。
高貴で品があるイメージを与えられる
真珠は真っ白で嫌味のない宝石。
つけることで逆に下品でギラギラした印象を与えることもある他の宝石とは一線を画します。
そんな真珠のイメージにあやかって、「珠」を命名に使えば「高貴で品がある人」というイメージを周囲に与えられるでしょう。
「珠」の現在の人気度
「珠」は今現在、世間ではどれほど人気があるのか、この2つのデータから探ってみました。
- 赤ちゃんの命名ランキング
- 「珠」が名前に入っている有名人
赤ちゃんの命名ランキング
前年に生まれた赤ちゃんにはどんな漢字を使った名前が多く付けられたのか、大手機関が毎年発表しています。
そのTOP100に「珠」は入っているのでしょうか?
性別 | 順位/名前 |
---|---|
女の子 | ランク外 |
男の子 | ランク外 |
残念ながら上位100位以内にはランクインしていませんでした。
とはいえ、残念とは一概にいえません。
人気がそれほどないということは、他人の子供と名前がかぶってしまう確率が低くなるということ。
人気が集中していない今こそ、狙い目の漢字といえるでしょう。
「珠」が名前に入っている有名人
「珠」が名前(下の名前)に入っている古今東西の有名人を集めてみました。
- さとう珠緒:タレント
- 松井珠理奈:タレント
- 丸川珠代:アナウンサー
- 赤江珠緒:アナウンサー
- 島田珠代:お笑い芸人
- 木村珠莉:声優
- 木村好珠:精神科医
- 白鳥大珠:キックボクサー/モデル
やはり女性が大半で、男性は稀少ですね。
まとめ
「珠」が名前に良くないのは
- 真珠=葬式のイメージがある
- 難読な名前になりやすい
- キラキラネームになりやすい
- 口頭での説明が難しい
この4つの理由からでした。
真珠には時としてネガティブな連想も浮かぶため、「珠」に対しても悪い印象を持つ人もいます。
しかし、漢字自体には悪い意味はありません。
名付け親であるあなたが気に入ったなら、躊躇したり、周りの意見を気にする必要はないかと思います。