適当のホントの意味を知って使ってますか?
実はこの言葉、使う場面やニュアンスで真逆の2つの意味を持つんです。
自分の真意とは裏腹に「いい加減にやっておく」と解釈されている可能性も(汗)
そんなややこしい「適当」について、しっかり意味を知って、誤解なく使えるようになりましょう!
適当の意味を辞書で調べてみると・・・・・?
学生時代からとんと引く機会の無くなった国語辞典で「適当」の正しい意味を調べてみました。
てき‐とう〔‐タウ〕【適当】
[名・形動](スル)
1 ある条件・目的・要求などに、うまくあてはまること。かなっていること。ふさわしいこと。また、そのさま。「工場の建設に―な土地」「この仕事に―する人材」
2 程度などが、ほどよいこと。また、そのさま。「調味料を―に加える」「一日の―な仕事量」
3 やり方などが、いいかげんであること。また、そのさま。悪い意味で用いられる。「客を―にあしらう」「―な返事でごまかす」
出典:goo辞書
と、このように1.と2.の意味は一緒ですが、3.の項目で解説されているのは全く逆の意味を持つことが分かります。
たとえば
「塩は適当に加えます」というフレーズの場合
⇒塩は「ほどよく、ふさわしい量」を加えます
⇒塩は「いい加減な量」を加えます
という正反対の矛盾した2つのフレーズのどちらでも解釈可能になってしまうわけです(^_^;)
「適当にやっておいて」と「テキトーにやっておいて」は発する言葉は一緒なのに、意味は真逆という、こんな矛盾した日本語がなんで生まれてしまったのか不思議じゃありませんか?
なぜ矛盾する2つの意味があるの?そうなった訳とは?
「適当」という言葉になぜ相反する矛盾した逆の意味が含まれるようになったかというと、これには諸説あります。
巷で主流となっている説としては
⇒軍隊用語が発祥
だということです。
昔の日本、それも戦時中ですね。戦争では様々な装備品が用意され、厳格に管理されていました。
この装備品がきちんと整理や管理がされているか
「装備品は適当か?」
と上官が下士官に尋ねることが度々あったのでしょう。そんなとき下士官は整備を忘れたことを隠すために
「適当であります!」
と返答して、ごまかしていたところから、次第に適当が「いい加減」という意味を含むように変化したという説です。
※信憑性のある説かどうかはハッキリとは分かりません。
「適当に」を英語で言うと?
英語では「適当」をどう表現するのかというと、日本語みたいにひとつですべてを意味する「適当な言葉」はありません(笑)
一番ニュアンスが近い英語は
⇒proper
その他に
⇒suitable(ふさわしい)
⇒moderate(ほどよい)
があります。
「いい加減なこと」を意味する英語は
⇒noncommittal
ですね。
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最後に私の感想などを少しだけ
今はもはや「適当にやる」と言ったら
⇒テキトーにやっておく(いい加減にやっておく)
ことを意味するようになっている気がします。適当の本来の意味を知っている人が少なくなっているせいでしょうね。
なので「ちょうどよい・ふさわしい」というニュアンスを込めたい場合は「適当」ではなく
⇒適切(てきせつ)
という言葉を使ったほうが誤解なく相手に伝わりやすいと思いますよ。
考えたら「いい加減」という言葉も「良い加減」とも受け取れますし、日本語って曖昧で揺れのある言語だなぁって、あらためて発見がありました(^^)