「正月事始め」って聞き慣れない人が多いハズ。
私もつい最近まで知らなかったんですよ。
そこでこの記事では
- 正月事始めの読み方
- 正月事始めはいつのこと?
- どんな行事で、どんな意味?
などなどまとめます。
これさえ読めば、子供に質問されてもバッチリですよ。
「正月事始め」の読み方
正月事始めの読み方は「しょうがつ-ことはじめ」です。
Wikipedia(ウィキペディア)には「しょうがつごとはじめ」というルビが振られています。
しかしデジタル大辞泉などの辞書を複数引くと、すべて「ことはじめ」と書かれているので、こちらの読みが正解だと思われます。
「正月事始め」はいつ?何月何日?
正月事始めの日付は、12月13日です。
この日付は毎年固定されているので、今年も来年も再来年も一緒ですよ。
今ではあまり一般的な行事ではないせいか、NHKのニュース等でもその日の当日になっても詳しく触れることはありません。
ご存知がない方がほとんどかと思われます。
なぜ12月13日になったのかはこのあとの項目で詳しく紹介します。
「正月事始め」はどんな意味と行事をする日?
馴染みがなくて、知らずに過ぎてしまうのが正月事始めの12月13日。
実はこんな意味があり、意外とこの日にやることはいっぱいあるんですよ。
正月を迎える準備を始める日(または、その日を指す言葉)
正月事始めに行うことは
- 煤払い
- 餅つき
- 松迎え
- 年木
などさまざま。
他の呼び名として
- 「事始め」
- 「御事始め」
- 「正月始め」
- 「正月起こし」
- 「十三日祝」
- 「米搗き正月」
など多数ある。
「事始め」という言葉には、“物事の始まり”や“新しい仕事にとりかかる”といった意味があります
事始めの頭に「正月」が付くので、正月の準備を始める(とりかかる)ということを意味しているんですね。
「煤払い」・「餅つき」・「松迎え」・「年木」とは?
正月事始めに行う「煤払い」・「餅つき」・「松迎え」・「年木」とは、どんな作業なのか、ひとつひとつ見ていきましょう。
煤払い(すすはらい)
家の中や外の煤やホコリを払い清めること。
現代の年末の大掃除のような「清掃」という意味合いだけではなく、年神様を迎えるための神聖な行事という位置づけ。
「煤掃き」とも言う。
餅つき
読んで字の通り「お餅」をつくこと。
杵と臼で「ぺったんぺったん」とついて、正月に食べる餅を準備する作業。
松迎え
門松を作ったり、お雑煮を煮るために必要な木や燃料の薪を恵方の山へ採りに行くこと。
正月事始めのもともとの原型とされる行事。
「門松迎え」とも言う。
年木/歳木(としぎ)
家の門前や門松のそばに置く年神様に供えるための木のこと。
「若木」・「幸い木」とも言う。
また、新年に使うために年末のうちに切り出しておく薪のこともこう呼ぶ。
正月事始めの由来
江戸時代初期まで使われていた「二十七宿」(にじゅうななしゅく)という暦の一種があります。
この二十七宿では、12月13日は「鬼宿日」(きしゅくにち)といって、婚礼以外のことなら全て運勢が良い「大吉」の日だとされていました。
そこでそんなめでたい大吉の日なら
正月の「年神様」を迎えるのに最適な日じゃないか
ということで、この日から正月の準備を始めるようになったそうです。
この12月13日という日付は旧暦で計算されていたものですが、新暦に変わった今でも日付は変更されずに残されています。
そのため多少季節にズレが生じています。
まとめ
昔の日本人はお正月を迎えるのにずいぶんと厳かな気持でいたんだということが伺い知れます。
最近は門松すら飾る家が減ってきて少し寂しいですね。
この正月事始めは西日本が中心で、今でも京都の祇園では昔ながらの習慣として残っているそうです。
舞妓さんや芸妓さんは12月13日にはもう師匠のお宅へ伺い、新年の挨拶をするんだとか。
この時期に京都に行けばそんな珍しい光景を目にすることもあるかもしれません。
年末の忙しい時期ですが、こんなときに旅行するのもいいですね。