
暦の大雪(たいせつ)とは二十四節気のひとつですが、あまり知られていません。
テレビの天気予報で「今日は大雪に当たる日で・・・」と耳にして、やっと気づく人も多いはずです。
最近、日本古来の暦に凝っているので
- 2025年の大雪はいつ?
 - 暦の大雪の意味とは?
 - 大雪の行事食
 
などをくわしくまとめてみました。
2025年の大雪はいつ?
2025年(令和7年)の大雪は、12月7日(日曜日)です。
この日付は毎年一定ではなく、その年によって変わります。
毎年、以下の3日間のうちのどれかに当たります。
- 12月6日
 - 12月7日
 - 12月8日
 
また、この大雪当日から次の二十四節気である冬至までの12月7日~12月22日頃が「大雪の期間」に当たります。
暦の大雪とは?どんな意味がある日?

では、この大雪はどういう意味がある暦なのか、わかりやすく箇条書きにしてみました。
●太陽黄経が255度に達した頃
●山間部では大雪が降り、一面が雪に覆われる頃
●平野部でも雪が降り始め、本格的な冬の到来を告げる暦
●野生の熊が冬眠をはじめる頃
●冬の魚の代表格である鰤(ブリ)の漁が盛んになる頃
●飾りに使われる南天の実が赤く染まる頃
●雪国でスキー場がオープンする頃
●新年の準備を意味する「正月事始め」が開始される頃
●大雪当日から冬至までが「大雪の期間」となる
すでに立冬が過ぎているので、とっくに暦の上では冬が始まっていますが、平地でも雪が降るなど目に見えて冬の訪れを感じる時期というわけです。
冬将軍なんて言葉も聞かれ始める頃でしょう。
大雪と二十四節気の関係性
大雪は二十四節気のひとつだとご紹介しました。
では二十四節気とはそもそもどんなものなのでしょうか?
簡単に説明すると、二十四節気とは古代中国で考案された1年の季節を24等分した暦のこと。
春分・夏至・秋分・冬至は特に有名ですが
- 立春
 - 立夏
 - 立秋
 - 立冬
 
の4つまでは大抵の人が知ってますよね。
古代に使われていた太陰暦では季節と月日にズレが生じるため、農業など天候に左右される仕事にとっては不便極まりないものでした。
そこで毎年ほぼ同じ日に同じ節気がめぐってくる二十四節気が生み出されたそうです。
この二十四節気には、24の節気をさらに約5日ずつ「初候」・「次候」・「末候」の3つに分けた「七十二候」という暦も存在します。
大雪の七十二候
二十四節気をさらに細かく分類した七十二候を用いれば、より敏感に動植物や気候の変化を感じることができます。
では大雪の七十二候をご紹介していきましょう。
■初候・・・閉塞成冬(そらさむくふゆとなる)12/7~12/10頃
空が塞がれて、冬の到来を感じる頃。
水分をたっぷり含んだ雲が低く垂れ込めると「空が塞がれて」しまったような感覚になります。
そうした頃の空模様を表しています。
■次候・・・熊蟄穴(くまあなにこもる)12/11~12/15頃
冬の到来を感じた野生の熊たちが冬眠するために穴に隠れる頃。
昔の人が狩りで山に分け入ることも多かったでしょうから、熊のそうした不在になる季節にも敏感だったのでしょう。
■末候・・・鱖魚群(さけのうおむらがる)12/16|12/20頃
海で育った鮭が川を遡上する頃。
「鱖魚」はケツギョという中国に生息するスズキの一種。
二十四節気(七十二候)の暦のシステムが日本に入ってきて、日本では代わりに鮭が当てられたそうです。
「大雪」の正しい読み方をご存知ですか?
大雪という字を見ると、ついつい「おおゆき」と読んでしまいます。
ですが、この正しい読み方は「おおゆき」でも、ましてや「だいせつ」でもなく
【たいせつ】なんです!
二十四節気は中国から伝わったのでオリジナルに近い読み方をするんですね。
大雪の食べ物(行事食)
大雪の日に特別に食べる行事食については、「コレ!」というものが何もありません。
他の二十四節気では、この日に特別に用意する食べ物があったりして、それはそれで嬉しかったりするんですが、何もないようです。残念です。
ただ、こうした季節の節目となる暦の日には、ちょうどその頃に旬を迎える食べ物を食べると良いと一般的に考えられています。
そこで12月に旬を迎える野菜や果物、魚介類をいくつかご紹介します。
■野菜
- 春菊
 - かぶ
 - ネギ
 - 小松菜
 - サツマイモ
 - ほうれん草
 - ブロッコリー
 - カリフラワー
 - 大根
 - キャベツ
 - 白菜
 - にんじん
 - かぼちゃ
 - れんこん
 - ごぼう
 - 里芋
 
■果物
- いちご
 - ラ・フランス
 - ル・レクチェ
 - 温州みかん
 - きんかん
 - ゆず
 - いよかん
 
■魚介類
- 甘鯛
 - クエ
 - コウイカ
 - ヤリイカ
 - メヒカリ
 - スズキ
 - カレイ
 - ブリ
 - ヒラメ
 - ニシン
 - カワハギ
 - イワシ
 - キンメダイ
 - ハタハタ
 - スケトウダラ
 - サワラ
 - コハダ
 - サバ
 - ホタテ貝
 - 牡蠣
 
食いしん坊な私はこの12月のはじめ頃になると楽しみにしているのが「洋なし」が旬になること♪
普通の日本の梨は秋の味覚ですが、洋梨はもう少し遅れて冬の始め頃で、ちょうど大雪の頃に当たるんですよね。
ラ・フランスやル・レクチェが有名で、出荷は11月がピーク。
「追熟」といって収穫した果実をしばらく置いておいて熟させる時間が必要なので、食べごろが12月になるというわけです。
まとめ
暦のひとつ大雪についてまとめてきました。
要点を箇条書きにしますね。
- 大雪は「たいせつ」と読む
 - 大雪は毎年12月7日ごろ
 - 大雪から冬至までが大雪の期間
 - 二十四節気のひとつ
 - 本格的な冬の到来を告げる暦
 
12月7日ごろというと、そろそろクリスマスや年末年始のことが頭にちらついて来る頃ですね。
正月休みは田舎に帰ろうか、家族でスキー旅行に行こうか、などと予定を立てる人も多くなるでしょう。
師走にかけて忙しいながら心が浮き立つ時期でもあります。
風邪などで体調を崩さないように旬の栄養たっぷりの食べ物を食べて備えたいですね。