会社の取引先の方から、外国の出張のおみやげをもらいました。
そのおみやげに付けられたメッセージカードの最後に
「ご笑味ください」という一文があったんです。
最初は「ご賞味ください」の変換ミスかと思ったんですが、これがよくよく調べてみると、正しい表現だったんです。
耳で聞く音としては「ごしょうみください」と聞こえるので、笑味も賞味も区別はつきませんが、こうして文字にすると違いがあるんですね。
はたしてこの「ご笑味ください」はどんな意味があるのか?、また正しく使う場合の例をまとめてみました!
「ご笑味ください」の正確な意味とは?
正確な意味を知るのにネット辞書として定番のgoo辞書にあたってみました。
しょう‐み〔セウ‐〕【笑味】 の意味
[名](スル)食べ物を他人に贈るときなどに、粗末な品ですがお笑い草にひとつ召し上がって下さい、という謙遜の気持ちを込めていう語。「ご―ください」
参照:goo辞書
なるほど。「お笑い草に」というところがポイントなんですね。
つまり、食べ物を贈る時の最大限の謙遜をこめて使う言葉ということです。
美味しくなくて笑ってしまうかもしれませんが、どうか召し上がってみてくださいという、日本人らしい過剰なまでの「へりくだった」表現ですね。
それに対して「ご賞味ください」は、やや自信満々に美味しいのは間違いないのでぜひ食べてください!というニュアンスになりますね。
本当は「ご賞味ください」より「ご笑味ください」が正しい?
私を含めてほとんどの人は何か食べ物を他人に勧める場合、無意識に何も考えず「ご賞味ください」を使ってしまいますよね?
でもこれ、本当の意味を知ると間違いだと分かります!
その証拠に辞書で「賞味」を調べてみると、こう書いてあるんです。
しょう‐み〔シヤウ‐〕【賞味】 の意味
[名](スル)食べ物のおいしさをよく味わって食べること。「郷土料理を―する」
参照:goo辞書
つまり本来は自分自身が食べ物を美味しく食べる様を表した言葉なのです。
ですから、これを他人に向けて使うとなると
美味しい食べ物なんだから、よ~く味わってたべてくださいね
という、なんとも上から目線な意味になってしまい、この言葉を使う人が込めたい意味(よかったら召し上がってください)からは程遠いわけです。
それもそのはず、もともとは「ご笑味ください」が正しい使い方で、いつからか誤って「ご賞味ください」が使われるようになってしまったそうです。
例文でチェック!「ご笑味ください」の使い方
では最後に「ご笑味ください」はどう使うのが正しいのか、例文を挙げてご紹介していきます。
基本的には「ご賞味ください」を使う場面で、差し替えて使えばOKです。
こんな使い方が一例ですね。
自信があってお勧めしたい食べ物であっても、日本人らしく謙遜して「お笑い草」かもしれませんが食べてみてください、という使い方をします。
ちなみに辛子レンコンはとっても美味しいですよ。一度ご笑味ください(笑)
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どんな食べ物にも使える言葉です
誤解があるかもしれませんので一応確認しておきますが、「ご笑味ください」は
・一部の人しか食べないようなもの
・ゲテモノ
を勧めるときにだけ使う言葉ではありません。
言葉だけ見ると「笑ってしまうようなマズイもの」を勧めるみたいに受け取れてしまいますよね?
普通に自分が自信をもって「美味しい」と確信がある食べ物を勧めるときに使いましょう。誤解なきように。
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