ハロウィンの有名なフレーズ、トリックオアトリート!
一般的には「お菓子をくれないとイタズラしちゃうぞ!」と訳されています。
しかし、あまり知られていませんが、本当の意味が別にあるんですよ。
そんなわけで、ここでは
- トリックオアトリートの本当の意味
- トリックオアトリートの由来
- 「トリックオアトリート」への正しい返し方
こんな情報をまとめてお届けします。
小学生の子供がいて、町内のハロウィンイベントに参加している私がわかりやすく解説しましょう。
トリックオアトリートの本当の意味
- トリックオアトリートの本当の意味は?
- 私をもてなせ!、さもないとあなたにイタズラするぞ!
となります。
「お菓子」のフレーズはないし、なんだか命令調で偉そうですね……。
長いフレーズが省略されている
ハロウィンで子供がお菓子を要求する言葉の「トリックオアトリート」。
実はこのフレーズ、省略されたものだったんです。
本来のフレーズは
(私をもてなせ、さもないとあなたにイタズラするぞ)
となり、これがトリックオアトリートの本当(本来)の意味なんですね。
日本語でも長いフレーズを短縮するケースが数多くありますが、英語でもそれは一緒。
言いやすく短縮したのが「Trick or Treat」というわけ。
トリックとトリートの順番が逆になった理由
省略しない本来のフレーズでは、トリートが先で、トリックが後ろに並んでいます。
しかし私たちが使う短縮形では、トリックが先で、トリートが後ろに回っているのが確認できますよね?
↓
Trick or Treat
これは単純に「言いやすさ」からこの順番になったと言われています。
口に出してみると分かりますが、トリートオアトリックは非常に言いにくいんですよ……。
「トリート」の本当の意味はお菓子じゃない
トリックオアトリートのフレーズにおいて、「トリート」は「お菓子」と訳されています。
しかし、これはトリートの本当の意味からすると間違い!
トリート(treat)を辞書で引くと、こう説明されています。
(人に対する)もてなし,歓待;喜び,楽しみ,満足(を与えるもの);ごちそう
つまりトリートは「もてなし」や「ごちそう」が正確で、お菓子の意味はありません。
しかし、ハロウィンで子供が家々を訪ねて要求するのはお菓子だったことから、日本では
と認識されたようです。
そのため、トリックオアトリートを「お菓子をくれないとイタズラするぞ」と訳すようになったんですね。
トリックオアトリートというフレーズの由来
トリックオアトリートの本当の意味である「もてなせ!、さもないとイタズラするぞ!」。
「もてなせ!」なんて子供が使うにしては偉そうというか、尊大な言葉遣いだと思いませんか?
それもそのはず。
実はこのフレーズは、もともとは悪霊が使うものだったんです。
そもそもハロウィンの起源は、古代ヨーロッパのケルト人のお祭り。
ケルト人にとって10月31日のハロウィンの日は、死者の霊が現世の家族のもとに帰ってくると信じられていました。
ちょうど日本のお盆の風習と似ていますね。
ただひとつ完全に違うのが、一緒に悪霊もやってくる物騒な点。
この悪霊に扮しているのが現代のハロウィンを楽しむ子供たち。
悪霊(子供)が家々を訪問し、もてなし(お菓子)を要求します。
断るとイタズラ(災い)をもたらすというので、それを追い払うためにお菓子を与えて帰ってもらうという意味があるんですね。
子供に「トリックオアトリート」と言われた場合の返し方4選
ハロウィンにはゴーストやモンスターなど色んなコスチュームに身を包んだ子供たちが訪れます。
そこで子供たちに「トリックオアトリート」と言われたら、こう返事するのが正解ですよ。
- ハッピー・ハロウィン(HAPPY Halloween)
- トリート(Treat)
- ハブ・ファン(Have fun)
- ヒア・ユー・ゴー(Here you go)/ヒア・ユー・アー(Here you are)
昭和生まれの日本人だと照れちゃいますが、ここはグッと我慢して海外のノリにつきあってあげましょう。
ハッピー・ハロウィン(HAPPY Halloween)
「楽しいハロウィンを」という意味です。
これがもっとも定番の挨拶で、シャイな日本人ならこれでいきましょう。
にっこり笑って「ハッピーハロウィン」と言い、お菓子を差し出せば子供たちも満足間違いなし。
トリート(Treat)
「お菓子をあげよう」という意味になります。
意味をちゃんと説明すると
という感じでしょうか。
「トリックオアトリート」の返答としては、これがもっともぴったり来る返事ですね。
ハブ・ファン(Have fun)
「楽しんでね」という意味。
フランクで肩の力が抜けた良い返しだと思います。
ただ、相手の子供がまったく英語が分からない場合、「は?」と聞き返される恐れも……。
ヒア・ユー・ゴー(Here you go)/ヒア・ユー・アー(Here you are)
- ヒア・ユー・ゴー(Here you go):「さあ、どうぞ」
- ヒア・ユー・アー(Here you are):「はい、どうぞ」
と、どちらもだいたい同じ意味がある返事。
「お菓子をどうぞ」の気持ちを込めて手渡すときに使うと、様になりますよ。
こちらのフレーズも外国の子供かインターナショナルスクールに通っている子じゃないと通じないかもしれません。
まとめ
- トリックオアトリートの本当の意味は「もてなせ!さもないとイタズラするぞ!」
- トリートの意味は「お菓子」じゃなく「ごちそう」や「もてなし」
- もともとは悪霊のセリフだから偉そうに聞こえる
ちなみにハロウィンの時期に家に飾るジャック・オー・ランタンというかぼちゃの飾りモノ。
これは家にやってくる悪霊を追い払う意味で置かれます。
ぱっと見は悪者っぽいですが、人間の味方だったなんて意外ですね。