木へんに母と書いて「栂」。
学校で習った記憶はないので、パッと読める人は少ないのでは?
そこで今回は
- 木へんに母の読み方
- 「栂」を使う地名や苗字の読み方
- 木へんに母の意味
などをご紹介します。
木へんに母の読み方
木へんに母と書く「栂」という漢字の読み方がこちらです。
訓読み | つが・とが |
音読み | バイ |
日本語での読み方は、基本的に「つが」・「とが」のどちらかになります。
名前(苗字)が「栂」(一文字)の読み方も
- 「つが」さん
- 「とが」さん
のどちらかです。
地名【木へんに母+池】=栂池の読み方
木へんに母に池と書く「栂池」の読み方は
「つがいけ」
が正解です。
長野県北安曇郡小谷村には「栂池高原」という地名があります。
その名の通り、高原地帯で大自然に恵まれた観光スポット。
春から秋にかけてはトレッキング、冬には栂池高原スキー場で雄大な景色をまえにスキーが楽しめます。
地名【木へんに母+ノ尾】=栂尾の読み方
木へんに母に尾と書く「栂尾」の読み方は
- 「とがのお」
- 「とがお」
- 「つがお」
の3通りあります。
それぞれの地名(場所・スポット)ごとの読み方の違いがこちらです。
読み方 | 地名(場所・スポット) |
とがのお | 京都市右京区梅ケ畑栂尾町周辺(栂ノ尾とも表記) 京都市中京区西ノ京栂尾町 |
とがお | 栂尾城 栂尾山 |
つがお | 宮崎県椎葉村栂尾 徳島県美馬市栂尾 |
■参考:ウィキペディア「栂尾」
大阪の木へんに母と書く駅名の読み方
大阪には木へんに母と書く駅があります。
それがこちらの「栂・美木多」駅。
■住所:大阪府堺市南区
この読み方は、「とが・みきた」駅です。
泉北ニュータウンの栂地区と美木多地区にまたがるため、この駅名が付きました。
木へんに母と書く苗字の読み方
「栂」の漢字が使われる苗字は多数あります。
すべて網羅はできませんが、調べて分かった「栂」が付く苗字の読み方をまとめてみました。
【木へんに母+野】=栂野
木へんに母に野と書く「栂野」の読み方は
- とがの
- つがの
- つなの
の3通りです。
【木へんに母+尾】=栂尾
木へんに母に尾と書く「栂尾」の読み方は
- とがお
- とがのお
- つがお
の3通りです。
その他の「栂」の苗字の読み方まとめ
苗字 | 読み方 |
栂井 | とがい |
栂瀬 | とがせ |
栂村 | つがむら・とがむら |
栂崎 | とがさき |
木へんに母の意味
木へんに母と書く「栂」の漢字は、樹木の名前を指します。
「栂」という漢字は、もともと木の種類を表すために日本で作られた漢字(国字)なんですね。
マツ科の常緑高木
普通の人にはまったく馴染みのない「栂」は、こんな樹木です。
マツ科の常緑高木。福島県以南の山地に自生。樹皮は縦に裂け、葉は短い針状で2列に並んで密生。4月ごろ、雄花と雌花とをつけ、球果は下を向く。材は建築やパルプに使われ、樹皮からタンニンをとる。
長い葉と短い葉が「継ぎあう」・「つがう」ように並ぶ様子から、その名が付いたと言われます。
また、「とが」と読む理由は咎人を磔(はりつけ)にするのに使った木材だからという物騒な説も……。
木へんに「母」と書く由来は
- 工作や建築用材の母体になる木だから
- 親指(栂指)の大きさの果実がつくから
など諸説あります。
梅(うめ)の異字体
「栂」の漢字は「梅」という漢字の異字体とする説もあります。
異字体とは、同じ意味を持ちながら、漢字の形が異なるもののこと。
まとめ
木へんに母の読み方は
- 訓読み:「とが」・「つか」
- 音読み:「バイ」
「栂」はもともと建材に使われるマツ科の常緑高木のこと。
関東では「ツガ」の木、関西では「トガ」の木と呼ばれます。
この木が由来となったのか、全国には地名で「栂」を使う場所が多く、また苗字でも様々なバリエーションがあります。