- 「昊」が名前に良くないって本当ですか?
- 「こう」と読める人が少なく、また「臭(くさい)」と字形が似ている点から子供の頃はからかわれる恐れがあります。
芸能人の子供の命名に使われた影響か、名前ランキングでも上位に昇るほど人気の「昊」。
しかし、世間のイメージは悪いようで「その漢字はやめたほうがいい」との声も聞こえてきます……。
そこで今回は
- 「昊」が名前に良くない理由
- 「昊」が名前に適するワケ
- 「昊」の現在の人気度
をご紹介します。
これを読めば「昊」がなぜダメなのかよく分かり、名付けに使うか決断する手助けになりますよ。
「昊」が名前に良くない8つの理由
「昊」が名前に良くないと言われる理由は、この8つです。
- 馴染みがなく読めない人が多い
- 「臭(くさい)」とバカにされる
- 他の漢字と書き間違いが起こりやすい
- 「こう」で変換しても漢字が出ない
- 口頭で説明が難しい
- 「天国=早死」のイメージが浮かぶ
- 外国人に間違えられる
- キラキラネーム(DQNネーム)と思われる
馴染みがなく読めない人が多い
「昊」が名前に良くない理由の1つめが、「馴染みがなく読めない人が多い」ため。
「昊」は常用漢字ではないため、学校の授業で習うことはありません。
そのため読み書きできる人は少なく、ネットやテレビ、または雑誌などで見かける機会がほぼ無い漢字のひとつ。
よって「昊」の名前を子供につけると、これから先の長い人生で
このお名前はなんてお読みするのですか?
と聞かれる機会は数十~数百回に及ぶかもしれません。
ただ、最近は新生児の名前の漢字として人気が出てきたため、一般にも認知度が上がってるのは間違いないでしょう。
「臭(くさい)」とバカにされる
「昊」が名前に良くない理由の2つめが、「臭(くさい)」とバカにされるため。
「昊」は「臭」という漢字に似ているから、見間違いやすいな
という意見は意外と多いんですね。
「臭」は「昊」と違って常用漢字のため、日本人ならまず知っている漢字です。
実際、中学校で習う漢字の一覧にも入っているため、学校で「おまえの名前、臭いだろ」などとからかいの対象になりやすいでしょう。
他の漢字と書き間違いが起こりやすい
「昊」が名前に良くない理由の3つめが、「他の漢字と書き間違いが起こりやすい」ため。
「昊」の名前を持つ人の話では、年賀状の宛名で
- 「晃」
- 「昇」
などの間違った漢字で書かれるケースがあるとか……。
また、「皇」と間違えられるという話もあります。
「こう」で変換しても漢字が出ない
「昊」が名前に良くない理由の4つめが、「こう」で変換しても漢字が出ないため。
ためしにいま、お手元のスマホかパソコンで「昊」を変換してみてください。
「こう」と平仮名で打っても、変換候補に「昊」は表示されないはず。
今の時代、EメールやLINEでやり取りする機会が多いゆえに、名前が変換しずらいのは自分にとっても相手にとってもストレスですよね。
口頭で説明が難しい
「昊」が名前に良くない理由の5つめが、「口頭で説明が難しい」ため。
電話で相手に「昊」を説明するシーンをイメージしてください。
どうやって説明すれば、相手に「昊」の漢字だと伝わるか、かなり難しいですよね?
私だったら
「日にち」の「日」を上に書いて、その下に「天国」の「天」を書きます
と説明すると思いますが、それでも伝わるかどうか微妙です……。
「天国=早死」のイメージが浮かぶ
「昊」が名前に良くない理由の6つめが、「天国=早死」のイメージが浮かぶため。
「昊」の漢字は「天」の文字を含みます。
また、「昊」は「そら」を意味する漢字なので
「天国に行く」とか、「お空に帰る」をイメージしちゃうわ
などと縁起の面から、この漢字を嫌う人もいるんですね。
つまり、この漢字をつけると子供が早死してしまうんだと、危惧するわけです。
外国人に間違えられる
「昊」が名前に良くない理由の7つめが、「外国人に間違えられる」ため。
「昊」は中国人や韓国人の名前に多く使われる漢字のため、パッと見では間違えられる可能性もあります。
中国や韓国では、漢字一文字で「昊」の名前のほか
- 昊辰
- 昊然
- 俊昊
といった名前が見られます。
とはいえ、日本的な名字とセットになっていたり、「昊」と他の漢字を組み合わせれば日本的な雰囲気になるので、気にする必要はないでしょう。
キラキラネーム(DQNネーム)と思われる
「昊」が名前に良くない理由の8つめが、「キラキラネーム(DQNネーム)」と思われるため。
「昊」が名前に使える「人名用漢字」に復帰したのは、2004年のこと。
1948年までは使えていたのですが、その後、約60年近くは名前に使えない漢字でした。
そのため、一定の年齢以上の人を除けば、世間には「昊」の名を持つ人は皆無。
そんな状況のため、一部の人からは
ワシは「昊」はキラキラネームっぽい感じがして好かんな
などと不評だったりします。
「昊」が名前に適する2つのワケ
「昊」はこんな2つの点から、名前に適していると私は考えます。
- 青空のような明るく大きな人に育つ
- 詐欺を見抜く証拠になる
大空のような明るく大きな人に育つ
「昊」を漢字辞典で調べると、こんな意味が書かれています。
そら。おおぞら。
この意味を知っている人は、「昊」を「そら」と読ませて名付ける人もいます。
大空は青く澄み渡っていて、国境もありません。
人に例えるなら、澄んだ広い心を持ち、曇のない目で世界を眺められる人。
「昊」を名前に採用すると、そんな人に育ってくれそうじゃないでしょうか。
詐欺を見抜く証拠になる
たしかに「昊」の漢字は読める人は少ないですが、それが逆にメリットになる場合も。
たとえば、本人を騙るオレオレ詐欺」で、わざとこちらから間違った呼び方をして相手が訂正しない場合にはすぐに偽物だと分かります。
書き間違った名前で届く書類でも、すぐに気づくでしょう。
読みづらい名前も、状況次第ではリトマス試験紙のような役割をしてくれるんですね。
「昊」の現在の人気度
「昊」はいま現在どれくらい人気があるのか、この2つの指標からリサーチしてみました。
- 赤ちゃんの命名ランキングの順位
- 「昊」の名を持つ有名人
赤ちゃんの命名ランキングの順位
赤ちゃんの名前にどんな漢字が多く使われていたのかは、大手機関が100位までを集計して発表する命名ランキングから分かります。
それによると、「昊」の人気度はこうなっていました。
性別 | 順位/名前 |
---|---|
女の子 | ランク外 |
男の子 | ランク外 |
なんと男女とも100位以内にはひとつもランクインしておらず……。
過去には100位以内に入ったことはあるんですが、現在の人気はいまひとつですね。
「大人気」とはいえない様子ですが、人気薄な今の状況なら他人とかぶりにくくて、逆に狙い目かもしれません。
「昊」の名を持つ有名人
「昊」の名を持つ有名人を集めてみました。
男性有名人
- 蒔田尚昊:作曲家
- 吉田永昊:ラグビー選手
- 横山昊太:ジャーナリスト
人名用漢字として復活したのが最近のせいか、まだ有名人にも少ないようです。
女性有名人はさすがに一人も見つからず。
まとめ
「昊」が名前に良くないといわれるのは
- 馴染みがなく読めない人が多い
- 「臭(くさい)」とバカにされる
- 他の漢字と書き間違いが起こりやすい
- 「こう」で変換しても漢字が出ない
- 口頭で説明が難しい
- 「天国=早死」のイメージが浮かぶ
- 外国人に間違えられる
- キラキラネーム(DQNネーム)と思われる
という8つの理由からでした。
実用上、不便な点もありますが、決定的にダメとはいえません。
「おおぞら」といった良い意味もあるため、あとは名付け親のあなたがどちらを重視して判断されるかにかかっています。