- 名前に「月」はよくないのでしょうか?
- 月という星の性質から縁起が悪い考える人もいます。しかし、漢字に悪い意味はなく、名付けに使うのはまったく問題がありません。
日本人にとっては愛でる対象の「月」。
良いイメージしかないので、子供の名前に付けたい人も多いはず。
しかし、「名前にはよくない漢字」だと反論する声も。
そこで今回は
- 名前に「月」がよくない理由
- 名前に「月」がふさわしい根拠
- 「月」の現在の人気度
をご紹介します。
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これを読めば「月」に対する不安点がすべて払拭するはずですよ。
名前に「月」がよくない9つの理由
名前に「月」がよくないと言われる理由は、この9つです。
理由 | 説明 | |
---|---|---|
1 |
満ち欠けを繰り返す | ・浮き沈みの激しい人生を送る ・二面性がある人になる ・浮気性になる |
2 |
恒星じゃない | ・ひとりで輝けない ・暗い性格になる |
3 |
地球の衛星 | ・他人に付き従う性格になる ・出世できない |
4 |
クレーターがある | ・醜い顔になる ・ギャップがある性格になる |
5 | 月下美人を連想する | 短命になる |
6 | ルナティックという表現がある | ヨーロッパでは人を狂わせる存在 |
7 | 「月の顔を見るは、忌むこと」 | 古来、月は不吉な存在だった |
8 | 女性的な名前になる | 男女の区別がつかない |
9 |
キラキラネームになる | ・偏見が多い ・抵抗感を持つ人が多い |
満ち欠けを繰り返す
名前に「月」がよくない理由の1つ目が「満ち欠けを繰り返す」ため。
月は地球から見えない状態の新月から、丸く輝く満月へと周期的に満ち欠けを繰り返します。
その様子を人生や性格にあてはめると、以下のようにネガティブなものになります。
浮き沈みの激しい人生を送る
何をしてもうまくいかないダメダメな時期が続いたあと、一転してラッキーな出来事が続く……。
月の満ち欠けを人生に例えると、そんな浮き沈みの激しさをイメージさせます。
誰の人生も良い時があれば悪い時もあるでしょう。
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しかし、それがあまりにも何度も繰り返すのはくたびれちゃいますよね。
二面性がある人になる
新月を「陰」とすれば、満月は「陽」……。
時と場所によって、明るい性格になったり、暗い性格になったり。
相手によって態度を変える嫌な性格の人って、たまにいますよね。
本当の意味での二重人格ではありませんが、そんな性格の人は疎まれてだんだんと孤立してしまうでしょう。
浮気性になる
家ではいい夫であり、いいお父さん。
しかし、外では誰彼かまわず声をかけまくる男性。
月の満ち欠けはそんな2つの顔を持つ浮気性をイメージさせます。
ジェンダーに配慮すれば、男性に限定せず、女性でもそういう人はいるって話です。
恒星じゃない
名前に「月」がよくない理由の2つ目が「恒星じゃない」ため。
自ら光を放つ星を「恒星」と呼びますが、月は地球の衛星であり、光を放ちません。
ひとりで輝けない
月は太陽と対比して語られます。
太陽は自ら光を放つ恒星なので、「太陽のような存在」といわれて注目を集めます。
しかし、月は自ら輝けないため、ひっそりと佇むのみ。
月が光って見えるのは、太陽の光を反射しているからなんですね。
そんな他人任せの様子から、リーダー的な存在にはなれない脇役として生きる姿をイメージさせます。
暗い性格になる
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月って名前を付けたら、暗い性格になるよ
なんて大真面目に主張する人も確かにいます。
「月=暗い」のイメージが強い人は、けっこう多いみたいなんですね。
それもすべて太陽との比較や、夜空にうっすらと浮かんでいる月から思い浮かべてしまうのでしょう。
地球の衛星
名前に「月」がよくない理由の3つ目が「地球の衛星」のため。
月は地球の周りをぐるぐると回っている衛星です。
他人に付き従う性格になる
月はもともと地球の一部でした。
あるとき大きな星が地球にぶつかって、地球の一部が削り取られて、それが月になったそうです。
その様子を人間に当てはめると、地球という主人につねに付き従っている従者(家来)のよう。
自分の意志をもたないロボットとも言えます。
出世できない
衛星である月を社会人にたとえると、上司(地球)の下で働き続ける平社員のよう。
万年、平社員のままで出世できない悲しいサラリーマン人生をイメージさせます。
それが必ずしも悪いわけではありませんが、どんな親も子供にはそれ相応の立場で働いてほしいと思うのは当然ですよね。
クレーターがある
名前に「月」がよくない理由の4つ目が「クレーターがある」ため。
月の表面には無数の凸凹とした「くぼみ」(クレーター)があります。
醜い顔になる
人の顔の美醜の基準は人それぞれです。
ただ、日本では昔から「瓜実顔(うりざねがお)」といって、面長で鼻筋が通った顔を「美人」と捉えてきました。
そんな美醜の基準からすると、月のクレーターのように凸凹が多い顔は醜いとされます。
ギャップがある性格になる
月は地球から見ると美しく「まんまるお月さん」なんて呼ばれ方もします。
しかし、いざ宇宙船で接近すると、表面はクレーターの凸凹だらけ。
素晴らしい人物だと評判だったのに、いざ接してみると「え?」と驚くほどのギャップを感じることに似ています。
月と名付けられた人も遠目では良くても、実物は相手をがっかりさせるギャップを持ってしまうかもしれません。
月下美人を連想する
名前に「月」がよくない理由の5つ目が「月下美人を連想する」ため。
月下美人とはメキシコ原産のサボテンの一種です。
短命になる
月下美人の花は夕方から咲き始めて、翌朝にはしぼんでしまう超短命の花。
それを人間になぞらえると、若くして亡くなってしまう気の毒な人生。
月下美人という和名を付けた人も、月の美しさは「儚さ」があってこそ輝くといった感性をお持ちだったのでしょう。
ルナティックという表現がある
名前に「月」がよくない理由の6つ目が「ルナティックという表現がある」ため。
「ルナティック」とは英語で「狂気」を意味します。
ヨーロッパでは人を狂わせる存在
ヨーロッパの文化では、月は人を狂わせる存在といった見方をされます。
日本では月といえば、かぐや姫や餅をつく兎など情緒あふれるイメージを持つ人が多いはず。
しかし、ヨーロッパでは不気味なイメージが強く、満月を見て狼男に変身するといった恐ろしい物の象徴として扱われます。
月を意味するルナはもともと「月の女神」を指しますが、英語圏ではあまり名前には使われないそうですよ。
「月の顔を見るは、忌むこと」
名前に「月」がよくない理由の7つ目が「『月の顔を見るは、忌むこと』」という表現があるため。
「月の顔を見るは、忌むこと」は竹取物語に出てくる表現で、源氏物語にも似たような表現があります。
古来、月は不吉な存在だった
意外なのですが現代と違って古代の日本では、月は不吉な存在だったようなんですね。
「月の顔を見るは、忌むこと」を今風にいえば
という実にネガティブな表現なんですね。
十五夜のお月見など、月見は日本の伝統行事だと思っていましたが、平安時代のころまでは「忌む」ことだったようです。
そんなマイナスイメージが形を変えて現代にも生き残り、名前にはよくないとする説につながっているのでしょう。
女性的な名前になる
名前に「月」がよくない理由の8つ目が「女性的な名前になる」ため。
「月」は一般的に女の子の名前に使われますが、現在では男の子にも付けるのが当たり前になっています。
男女の区別がつかない
「月=女の子」のイメージがまだ強い世代にとっては、月の漢字を使った名前をみると反射的に女の子だと思ってしまいます。
しかし、いまは男の子の名前として、以下のような「月」を使った命名がされています。
- 秋月(あき)
- 樹月(いつき)
- 和月(かづき)
- 皐月(さつき)
- 月希(つき)
- 奈月生(なつお)
- 夏月矢(なつや)
- 陽月(はるき)
- 深月(みづき)
- 勇月(ゆづき)
- 璃月(りつ)
性別を記入する欄がないと、男女の区別をつけるのは難しいですよね。
キラキラネームになる
名前に「月」がよくない理由の9つ目が「キラキラネームになる」ため。
「月」を使ったキラキラネームは近年とても増えている気がします。
偏見が多い
「月」は古くから名前に使われてきました。
年配の人でも「◯月」といった名前の人は多くいます。
しかし、最近になってキラキラネームに多用されることが増えたため、「月」を使うだけでキラキラ認定を受ける場合があります。
抵抗感を持つ人が多い
キラキラネームになるかは、他の漢字との組み合わせ次第
しかし、「月」を名前に入れると聞いただけで抵抗感を持つ人もいます。
ちゃんと説明して理解を得る必要がありますね。
「月」が名前にふさわしい根拠
「月」の悪い側面だけを見ないで、良い側面を見ればこんな名前にふさわしい根拠も見つかります。
- 月光は優しい光
- 月は闇夜を照らす存在
- 月は美しく神秘的な存在
月光は優しい光
月と対象的に語られる太陽。
太陽の光は強くてまぶしいため、それにあやかって「陽」を名前に入れる人もいます。
しかし、太陽の光は強すぎてうっとうしいと感じ、月光のほうが優しくて好きという人もいます。
子供に「月」と命名したら、淡い光で優しく周りを包みこんでくれ存在になってくれそうですね。
月は闇夜を照らす存在
学校や会社からの帰り道、新月だと真っ暗で不安になりませんか?
三日月から満月にかけて月がふくらむと、路上も照らされて明るくなります。
こういうとき月のありがたみを実感しますよね。
そんな闇夜を照らすような存在になってくれたら、親としてはうれしいじゃないですか。
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太陽ももちろんありがたいですが、月にもちゃんと役割があるんです。
月は美しく神秘的な存在
月はどことなく怪しくて、それが独特の美しさにつながっている気がします。
女性でも男性でも神秘的な雰囲気を漂わせている人って、素敵です。
日常生活があまりイメージできないような人ですね。
「月」を名前に入れれば、名前から受け取る印象だけでもそんな神秘的な美しさを醸し出せるでしょう。
「月」の現在の人気度
「月」はいま世間ではどれだけ人気があるのか、以下の2つの項目で調べてみました。
- 赤ちゃんの命名ランキング
- 「月」が名前に入っている有名人
赤ちゃんの命名ランキング
前年に生まれた赤ちゃんにどんな漢字を使った名前が付けられたのか、大手機関が毎年必ず発表しています。
それによると「月」はベスト100に入っているのでしょうか?
性別 | 順位/名前 |
---|---|
女の子 | ・9位/結月 ・17位/美月 ・39位/柚月 ・72位/菜月 |
男の子 | – |
女の子の名前には4種類がランクインしていました。
根強い人気がある証明ですね。
「月」が名前に入っている有名人
知名度がある有名人で「月」が下の名前に入っている方をまとめてみました。
女性有名人
- 山本美月:モデル/俳優
- 黒川葉月:アイドル
- 鎌田菜月:アイドル
- 辻村深月:小説家
- 室井佑月:小説家
- 雪野五月:声優
- 藤沢五月:カーリング選手
- 高屋奈月:漫画家
男性有名人
- 大川佳月:俳優
- 花村萬月:小説家
- 齊藤未月:サッカー選手
- 染野唯月:サッカー選手
- 加藤六月:政治家
まとめ
名前に「月」がよくないと言われるのは、月という星の特性からこじつけて否定的な見方をする人がいるためです。
根本的に月という漢字に悪い意味はありません。
すべて他人の勝手な思い込みに過ぎないので、命名に使うのは問題はないですよ。
ただ、周囲に反対する人がいたら、よく話し合い、お互いが納得されてから名付けるのが一番かと思います。