つい先日ですが、自宅の郵便ポストをのぞいたら、子供宛に一通の茶封筒の郵便物が届いていました。
その茶封筒には大きく赤い文字で「親展」とハンコが押されています。
はて?親展ってなんだろう?
と一般常識にうとい私は何も知らず、ビリビリとその茶封筒の封を開けて中を見てしまいました。
中には借金の督促状(少額ですが)が入っていたんです。
帰宅した子供に「これは一体どういうことだ?」と厳しく追及したところ、
「なんで親展の郵便物を勝手に開けたんだ!」
と逆ギレ!
借金していたことに頭がきていたので、私はそんなの小さな問題だろ!と逆上して、激しい言い争いに発展・・・・・
今になって頭が冷えてきて、私も反省。
そこで、この記事では
- 親展は家族(親)が勝手に開けると違法?
- 親展の意味とは?
- どんなときに使うもの?
などなど、私同様にくわしくない方のためにまとめておきます。
親展を本人以外(家族・親)が勝手に開けたら罪になる?
子供宛ての親展を親が開けたり、妻宛ての親展を夫が開けたりすることって普通にあると思います。
また、子供が親の封筒を開けたりすることもありえるでしょう。
そんな本人以外の家族が親展の封書を開けてしまった場合ですが、なんと
信書開封罪(1年以下の懲役、または20円以下の罰金)
という罪に当たります。
ただ、これは開けたからといって即犯罪になるわけではなく「親告罪」といって、告訴がない限り、犯罪にはなりません。
つまり親展を開けられた本人が、捜査機関に犯罪を申告して処罰を求めない限り、罪には問われないということです。
プライバシーとかルールの問題ではなく法律上、れっきとした犯罪に当たると聞いて正直びっくりしませんか?
「親展」の意味
最初に私はまったく知らなかった「親展」という言葉の意味を調べてみます。
【親展】
親展(しんてん)(英語: confidential letter; private)とは、封書において、宛名となっている本人が自分で封を切って読んでほしいという意味、またはそのような扱いのことである。
出典:Wikipedia
つまり、封書の送り手が
この封書の中身は受け取った本人にしか読んでもらいたくない
という時に封書に書く一種の警告みたいなものなんですね。
電子メールの親展の場合
そういえば私がパソコンで使っているフリーメールのメールボックスに【親展】とタイトルに書かれたメールが届いていました。
内容はいかにもすぐ分かる迷惑メールなので、よく読まずに削除しましたが、こういうメールも親展扱いになるのか疑問ですよね。
親展を開けたときに適用される信書開封罪は、特定の人に宛てた封をしてある信書を開けた場合とされています。
電子メールについては言及されていないのですが、電子メールはもちろん特定の個人宛てに送る文章。
電子メールを開けるときのパスワードは封書の封に該当するものでしょうから、他人が勝手に開けるのはやはり信書開封罪に当たると思います。
これは私の推測ですが
逆に、家に届くFAXはたとえ個人宛に送られたものでも、いっさい「封」はされません(物理的に不可能です)。
受信すれば誰の目にも文章が読み取れる状態なので、親展ではカバーできないものですよね。
親展の英語での書き方
最後に余計かもしれませんが、英語では親展はどうやって書くのか調べてみました。
英語で「親展」は
と書きます。
confidentialとは「内緒の」・「ヒミツの」といった意味がある単語です。
日本語での親展よりも直接的な表現ですね。
銀行やクレジットカード会社からは必ず親展で届く
意識して見ると私宛てにもけっこう頻繁に「親展」と書かれた封書が届いていることに気づきました。
銀行からやクレジットカード会社からの封筒にはまず必ず親展と書かれています。
今回、夫宛ての親展を勝手に開封して怒られましたが、たしかに逆に立場になってみて、私が家に不在のときに夫が勝手に私宛ての封書(親展と書かれていなくても)を勝手に開けたらイヤな気持ちがすると思います。
主人は小さな会社を経営していて、自分でもデスクの上に「親展用のハンコ」を常備していて、顧客に出すこともあるそうなんです。
私が知らなかっただけで、郵便物にもこんなルールがあったんですね。