- 幅員減少の読み方は?
- 「ふくいんげんしょう」です。
自動車を運転していると、たまに見かける「幅員減少」の道路標示。
先日、助手席に同乗していた20代の子が
あれって、なんて読むんですかね?はばいんげんしょう?
なんて言うから、びっくり。
自動車教習所で習うものだとアラフォーのオジサンは思うわけですが、意外と読めない人が多いみたいで……。
そこで今回は
- 幅員減少の読み方
- 幅員減少の意味
- 幅員減少を見たら気をつけること
などなど、言葉にはちょっとうるさい私が解説します。
幅員減少の読み方
もう一度くりかえすと、幅員減少の読み方は「ふくいんげんしょう」が正解です。
よくある読み方として
- はばいんげんしょう
- はばかずげんしょう
- きょういんげんしょう
などがありますが、すべて読み間違い!
「幅」の漢字は、以下の通りに訓読みと音読みの2種類あります。
- 訓読み:はば
- 音読み:フク
「幅員減少」と書く場合は、音読みの「フク」と読みます。
「巾員減少」も同じ読み方
たまに「巾員減少」と書かれている場合もあります。
この巾員減少も幅員減少と同じく、読み方は「ふくいんげんしょう」です。
「巾員」の「巾」は、幅員の「幅」の漢字の略字。
ですから、読み方はまったく同じなんですね。
幅員減少の意味
幅員減少の意味は「この先の道路の幅が狭くなります」です。
今走行している道路よりも、その先にある道路の幅が狭くなるため、「注意してください」という警告の意味で
- 道路標示(道路に文字で書かれた警告)
- 標識
が設置されています。
標識には様々な種類がありますが、幅員減少は「警戒標識」のひとつ。
幅員狭小との違い
幅員減少と見間違えやすい「幅員狭小」の読み方は「ふくいんきょうしょう」です。
幅員狭小の意味は、「この道路の幅は狭いから気をつけて」。
幅員減少との違いは、未来を指すか、現在を指すか?です。
- 幅員減少=この先の道路幅が狭くなる
- 幅員狭小=いま通行している道路幅が狭い
また、幅員減少は標識(警戒標識)のひとつですが、幅員狭小は標識ではなく立て看板や電柱に貼る「巻きシート」で表示されます。
車線数減少との違い
同じ「減少」つながりでいうと、車線数減少があります。
こちらは読んで字の如し、「この先、車線数が減りますよ」という意味。
たとえば、2車線の道路が1車線に減る場合などに示される道路標識です。
幅員減少が「道路幅」が減る意味に対して、こちらは「車線数」が減るわけですね。
そもそも「幅員」とは?
そもそも幅員とは、なんなのでしょうか?
辞書によると、こう解説されています。
道路・橋・船などの、はば。
道路標識の場合でいえば、「道路の幅」のことですね。
だったらシンプルに「幅減少」と書けば良さそうなのに、この「員」の存在理由がよく分かりませんよね?
幅員という言葉の語源・由来
そんなわけで「幅員」という言葉の語源・由来までさかのぼって調べてみました。
すると分かったのは、私も知らない事実!
もともと「員」という漢字は、「人や物の数」を表すものでした。
- 全員
- 人員
- 増員
- 定員
など熟語を思い浮かべると、理解が早いかと思います。
この「員(=数)」と「幅(はば)」を組み合わせた「幅員」は
を意味すると解釈できます。
つまり、幅員減少とは、道路幅のメートル数が減りますよという意味になるわけですね。
これで幅員の意味がすんなり腑に落ちたでしょうか?
幅員減少を見たら気をつけること
幅員減少の標識の先は、路側帯や路肩などがなくなります。
そのため、普通車はもちろん、コンパクトカーや軽自動車でもすれ違うのが難しくなるほど道幅が狭くなるのが普通……。
というか、一台の車両がギリギリ通れる道路も!
幅員減少の標識が立てられているのは、幅員が減少する始点の50メートル~200メートルの手前と決められています。
標識を目にしたら、「道路が狭くなるぞ」と心の準備をして運転しましょう。
幅員減少が多く使われる場所
道路工事などで一時的に幅員減少になる場合には、立て看板が一時的に掲示されます。
市街地や農道・山道で幅員減少になる場合は、標識が恒久的に掲示されています。
人口が密集している都市部、特に都内23区内は幅員減少の標識をよく見かけますね。
まとめ
- 幅員減少の読み方は「ふくいんげんしょう」
- 幅員の意味は「道路の幅」のこと
- 幅員の「員」は幅のメートル数を指す
- よって幅員減少は「道路幅が少なくなる」の意
まだ運転免許がない若者なら読めないのは仕方ありません。
でも、自動車を運転するようになったら絶対に読み方も意味も知っておくべきですね。
思わぬ事故につながります。くれぐれも安全運転を!