モチベーションとやる気には違いがあるように思いませんか?
今日は朝からモチベーションが上がって、頑張れる気がする!
と職場で話している同僚がいましたが、私には「何か変?」と違和感があり、しっくりきませんでした。
言葉の意味は一緒ではない気がして……。
モチベーションって、その日の気分でいきなり上がるというものではないような気がするんです。
それに似たような言葉で「意欲」もありますが、これも似てるようで違うような……。
そこでこの記事では
- やる気とモチベーションと意欲の違い
- それぞれの言葉の意味
- モチベーションがやる気になるまでの長さ
をまとめました。
これで長年の疑問と違和感もスッキリ解消ですよ!
やる気とモチベーションと意欲の違い
ではまず、モチベーションとやる気と意欲のそれぞれの言葉の違いを分かりやすいように表に整理しました。
さっそくご覧ください。
モチベーション | 人が行動する理由や原因(動機) |
やる気 | 何かを進んでやろうとする心の働き |
意欲 | 何かを進んでやろうとする心の働き |
この表から分かるのは
- やる気と意欲は同じ意味
- 「モチベーション」と「やる気・意欲」は意味が違う
- モチベーション=やる気(意欲)ではない
ということ。
「モチベーションが上がる・やる気が上がる」みたいに、どちらにも「上がる」という表現をしている記事を見かけますが、それは使い方を間違えています。
「やる気が上がる」のは問題ないのですが、モチベーションは上がることも下がることもありません。
では、ここから更にくわしい意味を確認していきましょう。
「モチベーション」の英語での正しい意味
モチベーションとは、ある行動を始めることへの「動機」を指します。
- 行動へ繋がる理由
- きっかけ
といった意味合いで使います。
「なぜその行動をしようと思ったのか?」の「なぜ?」の部分なので、やる気とは違いますし、また上がりも下がりもしません。
【motivation/モチベーション(名詞)】は
⇒(○○する気にさせる)動機付け
といった意味合いが正しいのです。
■モチベーションとやる気の違いの分かりやすい例
・試験で100点を取ろう←モチベーション
・試験で100点を取りたいから頑張ろう←やる気
英語のmotivate(モチベート・動詞)の意味を見てみると分かりやすいです。
「motivate」とは?⇒○○する動機(理由)を与える/(人を)○○する気にさせる
なので、冒頭の同僚の発言「今日は朝からモチベーションが上がって、頑張れる気がする」というのは意味をなさないということになりますね。
というのが両者の正しい関係です。
「モチベーションを高く持つ」という表現も見かけますが、これは「志気」や「意欲」と混同してしまっていると思われます。
モチベーションは、気持ちの状態ではないので高く/低くならず「一定」です。
日本人のジャパニーズイングリッシュにはこういう間違った使い方をしている単語が多くて、今や日常会話によく使う「テンション」もそのひとつ。
「やる気」と「意欲」の意味
やる気という言葉は昔から誰もが使い続けてきた言葉。
その意味をあらためて辞書で引いてみると
■「やる気」の意味
進んで物事をなしとげようとする気持ち。「遣る気を起こす」「まるで遣る気がない」
出典:goo辞書
やる気とは字の通り「何かをやろう/しようとする気持ち」で、気持ちのことを指します。
次に意欲の意味も辞書で引いてみました。
■「意欲」の意味
進んで何かをしようと思うこと。また、その心の働き。「意欲あふれる人材を求める」「研究意欲に燃える」
出典:goo辞書
このように「やる気」と「意欲」も意味はほぼ一緒で、行動を起こすときの気持ちのパワーみたいなものです。
モチベーションが「やる気」になるまでの長さ~血液型別~
行動へのモチベーションが明確になって、そこからやる気が上がっていくことが分かりましたね。
その「やる気になるまでにかかる時間」ですが、、血液型によって違うなんていう話もあるようです。
科学的・学術的な根拠はないけど…よく耳にする「血液型ごとの性格の違い」という一般的なあの話ですね
■血液型別「やる気」の出方
・A型⇒いろんな事を考える(気にする)ので、やる気になるまでが長い
・B型⇒興味があるとすぐやる気になる。興味がないと動かない
・O型⇒基本的に「強い」やる気はないので、ギリギリまでやらない
・AB型⇒気分の浮き沈みがありその時次第なところがある
当たっていましたか?賛否両論ありそうですね。
あくまでも一般的な話としてなので、本人次第だと思いますが。
ちなみに…私は当たっていました。やる気が起きにくい方です(笑)
まとめ
モチベーションとやる気と意欲の違いをあらためて振り返ってみましょう。
- モチベーション・・・人が行動する理由や原因(動機)
- やる気と意欲・・・何かを進んでやろうとする心の働き
- モチベーションとやる気(意欲)は同じ意味ではない
このようにモチベーションとやる気と意欲では意味合いはまったく違うんですね。
よくスポーツ選手が試合前に「モチベーションを上げていきたい」なんてコメントしますが、これは厳密には間違い。
スポーツの現場を例にすれば「ベスト4以上をモチベーションにしてプレイしたい」というのが本来の意味からすると正しい使い方になるんですよ。
ちょっとややこしくて理解するのに時間がかかりますが、ちょっとずつ間違いを正していきたいものですね。
ちなみに私の感覚だとモチベーションという言葉を最初に多用しだしたのは作家の村上龍氏のような気がします。
20年以上前に書かれたエッセイ等で普通に使っていた記憶がありますので。