領収書の「上様」は使える時とダメな時があります。
それをしっかりと理解して領収書を貰っている人って、少ないはず。
会社で経理をされている方などは熟知していそうですが、実際に貰ってくる社員の方達はどうでしょう?
提出した領収書を経理に受け付けて貰えなかった!とならないためにも、ここでは
- 領収書の上様がダメな理由
- 領収書の上様を使っても良い場合
- 「上様」の意味
などをまとめて解説しましょう。
領収書の上様がダメな理由
領収書の宛名が上様だとダメなのは
このように「会社」の領収書においてです。
「会社の領収書」に上様はダメな理由がこちら。
不特定多数の社員が領収書を貰ってくる「会社」の場合は
という事も起こり得るので不正防止の観点から「上様」は禁止とされています。
上様と同じで用途の「品代」もチェック対象となる可能性があるので注意しましょう。
領収書の上様を使って良い場合
領収書の宛名が上様でも経費が落ちる「使って良い場合」は、こちらのようなケースです。
- 領収書の記載金額が3万円未満である場合
- 小売業・飲食店業・写真業・旅行業など特定の業種の場合(3万円以上も落ちる)
このように「個人事業主」が上記のどれかの条件を満たしている場合です。
これらの場合は「上様」だけでなく、宛名の記載がなくてもよいことになっています。
※消費税法第30条及び施行令49条より
領収書の上様(うえさま)の意味
領収書の宛名の「上様」は「うえさま」と読みます。
なんか「ちょんまげの殿様」を呼ぶみたいですね。
この上様の意味がこちら。
⇒時代劇で殿様・将軍などを呼ぶ時に使います
⇒この意味の時に限り「じょうさま」と呼びます。
一般的には「うえさま」と読むことが多いです。
このように「上様」には2つの由来があります。
つまり領収書を書く人から見て、立場が上になる人(領収書を貰う側)を表した書き方として「上様」を使うわけなんですね。
領収書の代わりにレシートでもOK?
領収書の代わりにレシートでも良いかどうか?というと…
という言い方になってしまいます。
「領収書しか認めない」という会社もまだまだ多いため、領収書で処理をする方が安心ではあります。
昔のレシートには「店名・住所・品名」が記載されていないものもあり、それらを明確に記載するために領収書を用いた、という流れからのようです。
現在のレシートは店名から品名に至るまで、とても詳細に印字されているので、領収書よりも優れていたりします。
店名・住所・品名が細かく印字されていて証拠力がとても高い
宛名が記載されておらず支払者が不明
店名・住所・品名に加えて「宛名」も記載されるので支払者が明確
用途を「品代」と記載できるため実際の用途が不明
会社がレシートも受け付けてくれるとはっきり分かっている場合以外は「社名」と「実際の品名」がしっかりと記載された領収書を持ち帰るのが一番安心です。
ネットで話題を呼んだ領収書
余談になりますが…ネット上で話題を呼んだ領収書をご紹介します。
↓↓
店員が宛名をどうするかと尋ねてきた
↓↓
「上でいいです」と返答
その結果、店員が書いた宛名欄には…【ウエディ】様
ウエディ様って(苦笑)
「上様」を知らないとこういう解釈もありえるんですね