夏バテや熱中症のときの飲み物といったら、何がベストなんでしょうか?
ポカリスエット、アクエリアスなどのスポーツドリンク、または麦茶や緑茶、烏龍茶などのお茶系など選択肢はいっぱい。
そこで今回は
- 夏バテや熱中症にはポカリ?アクエリアス?
- スポーツドリンク以外の最適な飲料
- 緑茶やウーロン茶でも効果ある?
それぞれの症状別にどんな飲料を選ぶべきなのか、くわしく解説していきます。
夏バテや熱中症にはポカリ?アクエリアス?
夏バテや熱中症のときにはポカリスエットかアクエリアスのどちらを飲むべきか?という問題ですが
これはポカリスエットのほうが適しています。
夏バテしているときは、冷たい飲み物を飲みすぎて胃腸がお疲れ状態。
できればキンキンに冷えたものではなく、常温に近いくらいの「生ぬるい状態」のほうがいいですよ。
なぜポカリスエットが最適か?
ポカリスエットもアクエリアスも「スポーツドリンク」の一種であることは誰でも知っているでしょう。
ですから、どちらも同じような飲料だと思われてしまいますが、その成分にはかなり違いがあるんですね。
くわしい成分の比較は後にするとして、簡単にポカリスエットとアクエリアスを分類するとこのような感じになります。
- 病気(夏バテ・熱中症・風邪)のとき⇒ポカリスエット
- 運動をした後⇒アクエリアス
つまり病気で栄養補給したいときはポカリスエット、運動をして汗をかいたあとの水分補給にはアクエリアスが適しているということです。
そもそもポカリスエットが誕生したわけ(開発コンセプト)は「飲む点滴液」なんだそうです。
ある医者が手術後に点滴液を栄養補給の替わりに飲んでいる姿を見た大塚製薬(販売元)の社員が「コレだ!」とひらめいて生まれたのがポカリスエット。
ですから、夏バテで「体がだるくて動くのが辛い」・「食欲がなくて何も食べたくない」ときの栄養補給としてはポカリ一択というわけなんですね。
アクエリアスとポカリスエットの成分の違い
ではポカリスエットとアクエリアスの成分にはどんな違いがあるのか見ていきましょう。
【ポカリスエットとアクエリアスの成分表】
ポカリスエット | アクエリアス | |
エネルギー | 25kcal | 19kcal |
タンパク質 | 0g | 0g |
脂質 | 0g | 0g |
炭水化物 | 6.2g | 4.7g |
食塩相当量 | 0.12g | 0.1g |
カリウム | 20mg | 8mg |
マグネシウム | 0.6mg | 1.2mg |
※どちらも100ml当たり
アクエリアスとポカリスエットの一番の違いは食塩とカリウムの量です。
アクエリアスが0.1g/ポカリスエットが0.12g
アクエリアスが8mg/ポカリスエットが20mg
熱中症を予防するための飲み物は、ナトリウム(塩分)とカリウムが含まれている飲料が最適だとされています。
そんな理由からアクエリアスより、塩分やカリウムが多いポカリスエットのほうが向いていると言えますね。
ポカリスエットは「飲む点滴」とも言われるほど人間の体液に近いそうです。
ですから、風邪をひいたときや夏バテで寝込んでいるときの水分補給に最適。
実際、医者が勧めるのはポカリなんだそう
アクエリアスが向いている場合
ではアクエリアスはどういうときに向いているかというと、クエン酸やアミノ酸を含んでいることから、運動をしたあとの疲労回復ですね。
人工甘味料を使っているのでカロリーが低いため、ダイエット中の人が運動後に飲むのにも適していますよ。
個人的にはポカリの濃くて甘めの味が好みです。
ただ、外だと圧倒的にコカ・コーラの自販機が多いから、どこでも手に入るのはアクエリアスなんですよね……。
大塚製薬さん、もっと自販機を増やして下さい!
塩分とカリウムを含むスポーツドリンク
緊急時にポカリスエットはおろか、アクエリアスも手に入らない場合。
そんなとき、それ以外で塩分とナトリウムを含むスポーツドリンクならば、こんな商品を探してみてください。
- エネルゲン(大塚製薬)
- ゲーターレード(サントリー)
- GREEN DA・KA・RA(サントリー)
- キリンラブズスポーツ(キリン)
- SUPER H2O(アサヒ)
現在ではすでに廃盤になっている商品もあるかもしれませんが、比較的、サントリーのDA・KA・RAとキリンのキリンラブズスポーツは自販機でもお求めやすいかと思います。
熱中症のときにスポーツドリンク以外の最適な飲み物
熱中症の症状が出てしまったあとはスポーツドリンク類よりも更に適した飲料があります。
それが「経口補水液」・「味噌汁(またはスープ」の2つ!
こんな塩分が感じられる飲み物が最適ですよ。
経口補水液とは、水に食塩とブドウ糖を溶かした飲料です。
この経口補水液は市販もされていますが、家にある材料だけで作ることが可能です。
家庭で作れる一番簡単なレシピは、水1リットルに砂糖40gと食塩3gを入れるというもの。
スポーツドリンクは熱中症の予防には最適。
ただ、発症した後の病的脱水時に飲むと低ナトリウム血症(体内のナトリウム量に比べて水分量が過剰に増えた状態)になり危険です。
そこで、より適度に塩分を含んだ経口補水液や味噌汁の出番というわけ。
またこのときに冷え過ぎた飲料ですと、胃痙攣を起こす危険性が有りますので常温の水分が望ましいでしょう。
熱中症対策に烏龍茶や緑茶は効果がある?
お昼時によく緑茶や烏龍茶のペットボトルを買って食事と一緒に飲みます。
でも緑茶や烏龍茶にはカフェインが含まれて、このカフェインには「利尿作用」があるために熱中症対策には向いていないのをご存知ですか?
お茶でも例外的に「麦茶」はカフェインは含まず、替わりに豊富なミネラルを含んでいるのでまだいいのですが、かといってナトリウム(塩分)まで含んでいませんので注意が必要です。
お茶の中で適しているのは梅干茶や昆布茶といった適度に塩分を含んでいるものです。
室内の生活が中心であまり体を動かさず汗をかかないならば、スポーツドリンクで水分補給をすると糖分を摂り過ぎることになりかねません。
そんなときはこうしたお茶で熱中症を予防してはいかがでしょうか。
麦茶と梅干しを組み合わせて摂るのもいいそうですよ!
甘くないスポーツドリンク
スポーツドリンクは飲む機会がけっこう多い私です。
ただ、なかにはけっこう糖分が多いなぁって感じるのもあって、いくら熱中症の予防のためとはいえ、甘さが嫌で敬遠する人もいるかもしれません。
そこで私が思う甘くないスポーツドリンクのベスト3を紹介します。
- エネルゲン(すごく薄味です)
- ゲータレード(甘さはかなり控え目)
- GREEN DA・KA・RA(ほんのり甘いくらいで、食事と一緒でも飲めるくらい)
ポカリスエットやアクエリアス以外のスポーツドリンクは頻繁に味をリニューアルするため、現在では甘さの加減が変化しているかもしれません。
夏前にそれぞれ買ってみて、その夏に自分にとってしっくりくるくらいの甘さのスポドリを見つけるのが最良の方法ですよ。
まとめ
夏バテや熱中症にはどんな飲料が適しているのか解説してきました。
ざっとまとめると
- 夏バテや熱中症にはポカリスエットがGOOD
- 運動後の水分補給にはアクエリアスがGOOD
- 緑茶や烏龍茶はカフェインを含むのでNG
- 経口補水液や味噌汁もいい
という結論です。
去年の夏は猛暑でしたが、私も外で仕事をしているときに熱中症になりかけました。
椅子から立ち上がった時に、ふらっとめまいがして地面に座り込んでしまい、しばらく立ち上がれなくなったんです。
時間に押されていたのでまったく何も水分を飲まず大汗をかきながら作業していましたので、今思えばすごく危なかったですね。
室内でも危険ですから、みなさんも十分お気をつけください。