七草粥ってどうして食べるのか、疑問も持たずに長年生きてきました。
最近、保育園にあがった子供が
「七草粥ってなんで食べるの?」
と無垢でストレートな質問をぶつけてきたので、ちょっと気合を入れて調査。
そこでこの記事では
- 七草粥を食べる理由と意味
- 子供に七草粥を食べる理由を説明するコツ
- 昔と今で違う食べ方
などをまとめました。
小さいお子さんでもパッと理解できるように(または予習しておきたい大人の方にとっても)簡単に分かりやすく説明しますね。
七草粥を食べる理由や意味
お正月が終わって一段落ついた頃、スーパーへ行くと春の七草がセットで売られているのを見かけるようになります。
娘がそれを見つけて、渋々ながら初めて家で七草粥を作ってみましたが、「なぜ昔の人はこんなものを?」と不思議に思うほど味は大して美味しくありません。
それもそのはず、七草粥を食べる理由は
- 一年の無病息災を祈るため
- お正月の食事で疲れた胃を休めるため
と、このように別に味が美味しくて食べるようになったわけではなく、立派な意味がちゃんとあったんですね。
あえてお粥にして食べるのは、お正月料理で胃が疲れていることを考慮して、消化しやすくて胃に負担をかけない調理法だからなんですよ。
実に合理的な理由が隠れていてびっくりしました。
七草粥を食べる理由を子供に説明する例文
「お正月にはお節料理やお雑煮を食べたでしょ?美味しかったよね?
でもあんなごちそうばかり食べているとお腹が疲れちゃうんだ。
そんな疲れちゃったお腹に休んでもらうために
おなかにやさしい草の
セリ・ナズナ・スズシロ・ホトケノザ・ハコベラ・ゴギョウ・スズナ
という7種類を集めてお粥にして食べるんだよ。
お粥は風邪を引いたときに食べるよね?
お粥は体が弱っている時にぴったりの食べ物なんだ。
だから、お正月が終わった今頃に七草粥を食べるようになったんだよ。
七草粥を食べると一年中、元気でいられると昔の人は信じていたんだって。」
こんな感じでいかがでしょうか?、完璧じゃないかと自画自賛します。
今と昔で違う七草の食べ方
春の七草の種類をあらためて確認してみましょう。
【春の七草の漢字表記とふりがな】
- 芹(せり)
- 仏座(ほとけのざ)
- 繁縷(はこべ)
- 蘿蔔(すずしろ)
- 御形(ごぎょう)
- 菘(すずな)
- 薺(なずな)
昔はこれら七草を羹(あつもの)にして正月7日に食べていました。
ですから昔は粥というより「七草汁」と言った方が正確かもしれませんね。
現在の七草粥は七草をまな板でこまかく刻んで、それからお米の入った鍋に入れて煮るのがスタンダードな作り方です。
<草を刻みながら歌う「七草粥の歌>
まとめ
七草粥を食べる習慣が生まれた背景には、昔の厳しい食糧事情もあったようです。
寒い冬は野菜がならないので、新鮮な野菜は食べられず、当然、野菜不足(ビタミン不足)になりますよね?
それを「どこにでも生えているような野草で補おう」というのが発想の原点にあったらしいのです。
七草はたしかにこれだけ自然破壊が進んだ現代でも、野辺を歩けば、数種類は必ず見つかるくらいのありふれた草ですから。
現代ではビニールハウスなどの温室栽培で真冬でも野菜が豊富に収穫できるので、あえて七草粥を食べる意味はないといっても過言ではないと思います。
私はもちろん、わりと物知りな主人も知りませんでしたし、私の両親に訊いても七草粥に使う草をすべて言えないくらいでした。
それが当たり前かもしれませんね・・・・・
そんな大人に囲まれていたら子供が七草のそれぞれの意味なんて知りようがありません。
日本古来の大切な文化として守っていきたい、そんな気持ちが少しでもあるので、私は来年も食べようと思います。
子供たちにも受け継いでいってほしいですから。
七草粥を1月の何日に食べるのが正しいのかという「日にち」についてはこちらの記事をごらんください。