うなぎの松竹梅の違い

うなぎの松竹梅の違いを知っている人は意外と少ないのでは?

夏になると「土用の丑の日」として、日本人に昔から愛される鰻。

奮発してうなぎを食べに行ったら、メニューに松竹梅と3段階のランクが……。

昔からあれが疑問で、それぞれどう違うのか、知りたかったんですよね。

そこで、ここでは

  • うなぎの松竹梅の違い
  • うな重とうな丼の違い
  • 天然と養殖の違い

など鰻に関する疑問にまとめてお答えしていきます。

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うなぎの松竹梅の違いとは?

「松」と「竹」と「梅」のそれぞれのランクでは値段が違いますよね。

松が一番高くて、竹が中間で、梅が一番安い。

そうなると松竹梅では使ってるウナギに、高級か安物か?国内産か中国産か?、養殖か天然か?といった「種類の違い」があるように思えてしまいます。

しかし、実は、使ってるウナギには違いがありません。

松竹梅の違いは「うなぎの大きさ(量)」が違うだけなんです!

意外なことに「うなぎの質」自体には松竹梅で違いはないんですよ。

  • 松・・・うなぎが大きい
  • 竹・・・中間の大きさ
  • 梅・・・うなぎが小さい

このように「うなぎの大小(量/重さ/枚数)」で松竹梅と3段階に分かれます。

もちろん、うな重のメニューに松竹梅があった場合、どれが一番上かと言うと、

  • 松・・・一位
  • 竹・・・二位
  • 梅・・・三位

という順番になります。(価格も松が一番高くて、梅が一番安いのは当然ですね)

ただ、お店によっては「うなぎの大小」以外にも、付属する「一品料理」に差をつけている場合もあります。

松竹梅はどれも基本メニュー(うな重・お吸い物・お新香)は共通しているけれど、松だけ「肝吸い」が付いてくるなどですね。

※鰻屋さんによっては養殖物と天然物を分けて、松の上に天然物のうなぎを使った「特上」を設けているところもあります。

松竹梅という3つのランクがある理由

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松竹梅のランク分けを目にするのはうなぎ屋や寿司屋のメニューくらいですよね。

このメニューの「松」・「竹」・「梅」のランクは一般的に

  • 松=特上
  • 竹=上
  • 梅=並

という区分けになっています。

ではどうしてこんな風に1つでもなく2でもなく「3つのランク」が用意されているかというと、それには人の心理を突いた経営戦略が隠れているため。

メニューを見て松竹梅と3段階あったら、私だと「松」はさすがに高いから頼めないけど、かといって一番下の「梅」はプライド的に頼みたくない・・・・・だから「竹」を注文しちゃいます。

こういう人がほとんどじゃないですか?

日本人って特に他人と同じ行動を取りたい、自分だけ浮きたくない、空気を読みたいという「同調傾向」が強い人が多いですから。

その証拠にうなぎ屋へ行って気をつけて他の人の注文を観察してるとほとんどの人が「竹」を選んでいますよ。

聞いた話では、この竹のランクが店にとって一番利益の出やすい(利益率が高い)ものを設定するんだそうです。

本当は「竹」と「梅」にはほとんど内容の差はないのに、価格だけ「竹」を高く設定しておいたら、お店側は儲かりますよね?

たとえば

  • 松・・・4,000円
  • 竹・・・3,000円
  • 梅・・・2,000円

この場合、竹と梅の価格差は1,000円。この差額分がお店の利益となるわけです。

こういうのを「松竹梅の法則」とか「極端の回避性」って言うんだとか。

もちろん、すべてのお店がそうしてるとは言えません。良心的なお店もあるはずです。

これってなにも鰻屋や寿司屋だけじゃなく、他の飲食店(イタリアンやフレンチ)のメニューでも

  • Aコース・・・5,000円
  • Bコース・・・3,500円
  • Cコース・・・2,000円

なんていう価格設定になってたら同じ仕掛けになってることもあるそうですよ。

松竹梅の値段の順序が逆の店もある

妙なことに一部のうなぎ店では松竹梅の価格の順序が逆になっていることもあるんですよ。

つまり

  • 松・・・一番安い
  • 竹・・・中間の値段
  • 梅・・・一番高い

という普通の松竹梅とは真逆の価格設定になっているわけです。

こういうお店には違和感をおぼえますが、なんでわざわざそうしているかというと

  • お客さんが見栄をはれるようにするため説
  • 松竹梅には上下(優劣)の意味がないため説

という2つの説があります。

そんなお店に出会ったら店主にその理由を訊いてみたくなりますね!

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うなぎの天然と養殖の違い

私を含めて普通の人は、養殖うなぎは不味いから安い、天然うなぎは美味しいから高いと信じ込んでいるはず。

しかし、それはやや過剰な受け取り方と言えるようです。

よくよく調べてみると、天然と養殖にはそれぞれ良い点と悪い点があるんですね。

  • 天然うなぎの良い点・・・産地ごとの風味の違いや歯ごたえのある食感が味わえる
  • 養殖うなぎの良い点・・・美味しい時期に安定した品質やサイズのうなぎが味わえる
  • 天然うなぎの悪い点・・・穫れるかどうかはその時次第でサイズも品質もバラツキがある
  • 養殖うなぎの悪い点・・・画一的な味で脂が乗りすぎるきらいがある

せっかく高級な鰻店に行ったのに使っているのが養殖うなぎだとガッカリするかもしれません。

でも、必ずしも養殖が天然に劣るわけではないんですよ。

現在ではうなぎの99%が養殖物だといいますから、納得して食べたいものです。

うな重とうな丼の違い

これもよくある思い込みで、うな丼よりうな重のほうが「うなぎの質が高い」と思っていませんか?

実はこれも勘違いで、基本的に中身には違いはありません。

うな重とうな丼の違いは

  • うな重は「重箱」に入っている
  • うな丼は「丼(どんぶり)」に入っている

という「器」の違いだけです。

なんでも戦後すぐの時代には重箱が不足していて、丼にうなぎをいれたところから「うな丼」が生まれたという話を聞いたことがあります。

それに加えて一部のお店では

  • うな重は小鉢や肝吸いがつくセットメニュー
  • うな丼は単品メニュー

というふうにセットか単品かという違いがある場合もあります。

当然ながらセットメニューのうな重のほうが価格は高くなりますね。

単純にサイドメニューとして「肝吸い」が付いてくるかどうかが、「うな重」と「うな丼」の違いというウワサもありますが、これは間違いです。

うな丼でも肝吸いがついてくる鰻店もありますので……。

うなぎは「冬が旬」は誤解だった?

土用の丑の日は発明家の平賀源内が作ったというのは有名な話ですね。

夏に売上が落ちるウナギを売るために、夏バテに効果があるというキャッチコピーを作ったエピソードです。

これにはワケがあって、天然ウナギの旬は11月から12月にかけての冬であるため、江戸時代のころは夏に脂がのっていないウナギは美味しくないとされていたから。

そう、天然うなぎの旬は冬。

だから今でも夏にうなぎを食べるのは美味しくなくて、美味しく食べるなら冬がいいと思われがち。

しかし、先ほども書いたように現在流通しているうなぎの99%は養殖物。

養殖うなぎは人工的に管理された養殖場で育てられて出荷されるので「旬」がないんですね。

ですから、今の時代、うなぎの旬は一年中といって言い過ぎではありません。

夏も冬も食べたくなったら、どんどんウナギを食べればいいんです!いつでも美味しいですから。

うなぎの値段はなぜ高い?

そんな一年中食べたいうなぎですが、そうそう頻繁に食べられない理由が「値段」。

うなぎって天然はもちろん、養殖だって他の魚に比べると高いですよね……

なぜこんなにウナギが高いかというと、その最大の理由は稚魚の漁獲量が激減しているため。

うなぎは未だに人工的に孵化させて、それをもとに大量に養殖することができません。

そのためにウナギの稚魚(シラスウナギ)を海や川から捕獲してこないといけないのですが、年々このシラスウナギの数が減って満足な漁獲量を得られていないんですね。

だから本来は安くなるはずの養殖うなぎも稚魚の値段な高騰するために、庶民には高値の花となっているわけです。

当然ながら天然うなぎの漁獲量も減っているので、こちらも相変わらず値段は下がるどころか年々アップするばかり……。

しかし、そんな状況にも明るい兆しが!

国内の研究機関が人工孵化した稚魚を育て「完全養殖」する実験が開始されたとのこと。

もしかしたら数年以内に安くて美味しい国内で養殖されたウナギにありつけるかもしれません。

「松竹梅」という言葉はどうして生まれたの?

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松と竹と梅の3つの樹木は厳しい冬の寒さにも強く、枯れずに耐えぬくところから中国で古来より画題のひとつとしてセットで描かれ、それを「歳寒の三友」と呼んでいました。

それが日本に伝わった際には「めでたいもの」として受け取られたわけです。

そこから祝い事の景物に使われるようになりました。

食べ物のメニューのランク付けに用いられようになったのは、「上・中・並」とメニューに書いてあった場合、お客さんが「並」と注文しづらい(安いものを選ぶという引け目を感じる)ので、「並」を「梅」に言い換えるようになったからです。

関東や関西圏でオススメのうなぎ店は?

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関西では

  • 柴藤(しばとう)大阪市中央区高麗橋2-5-2
  • 吉寅(よしとら)大阪府大阪市中央区備後町1-6-6
  • 初音(はつね)三重県亀山市関町新所898−1
  • かねよ 滋賀県大津市大谷町23−15

関東では

  • 五代目 野田岩 東京都港区東麻布1-5-4
  • うなぎ色川(いろかわ)東京都台東区雷門2−6−11
  • ぽんぽこ亭 埼玉県川越市藤間151−7
  • 割烹蒲焼わかな 神奈川県横浜市中区港町5丁目20
  • うなぎ魚政 東京都葛飾区東四つ木4-14-4

このあたりが口コミで評判いいですね!

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うなぎの松竹梅の違いまとめ

うなぎの松竹梅の違いをご紹介してきました。

要点をまとめると

  • 松竹梅の違いは主に「うなぎの大きさ」
  • 竹を頼むのは損をしてるかも?
  • 上・中・並を言い換えたのが松・竹・梅
  • うな重とうな丼の違いは「器」だけ

天然とか養殖とかの違いではなく、シンプルにうなぎの量の違いだったんですね。

松はまつ(待つ)、竹はたけぇ(高い)、梅はうめぇ(美味い)なんてダジャレもありますが、まぁ、知ったところで頼むのは「竹」なんですけど……。

それと余談ですがたまに松茸梅と書き間違いをする人がいますが、あれってなぜなんでしょう?

竹と茸を間違えるなんて不思議ですね。

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