お宮参りや七五三、地鎮祭などで謝礼として渡す玉串料や初穂料。
いざとなると、お札は新札でないといけないのか、それとも古いお札でも良かったのか、分からなくなるもの……。
玉串料は神社での結婚式や神道の葬儀でも使用しますので、大事な儀式の時にマナー違反にならないようにしたいですよね。
そこで今回は
- 玉串料には新札じゃないとダメ?
- お札の向きの正しい入れ方
- 相場金額や消費税はかかる?
など疑問点をまとめてみました。
玉串料は新札を用意しないとダメ?
玉串料のお札は新札を使用するのが一般的なのでしょうか?
そもそも玉串料は「慶事」と「弔事」の両方に使われます。
慶事とは祝い事(おめでたいこと)で結婚式や七五三、弔事(おくやみごと)で葬儀がそれに該当します。
一般的に正しいとされるのは
■弔事(不幸)の場合には「古いお札」を使う
これが正解であり、常識とされています。
ですから
⇒結婚式や七五三などの祈祷の玉串料は新札を用意する
⇒神道の葬儀の玉串料には古札(古いお札)を用意する
というのが正解です。
ただ、地域よっては特有のルールが定められている場合もあるので、その土地に長く住む高齢の方に尋ねると安心です。
玉串料と同じように神社の祈祷などで用意する「初穂料」は弔事には使用されないので、新札を用意します。
間違えないようにしたいですね。
玉串料のお札の向きと正しい入れ方
続いて、玉串料をのし袋に入れる際のお札の向きと正しい入れ方を解説していきます。
これは使う用途(「慶事」と「弔事」)によってお札を入れる向きが違うので要注意です。
以下のやり方にしたがってください。
■お祝い事や神事や祈祷の場合(お宮参り・七五三・地鎮祭・結婚式)
・封筒の表側に対して、お札の人物の顔が見えるように「表向き」にします。
・封筒の上下に対して、お札の人物の位置が「上側」に来るように入れます。
慶事(お祝い事)の場合はこちらの動画の入れ方にならってください。
■お通夜や葬儀の弔事の場合
・封筒の表側に対して、お札の人物の顔が見えるように「表向き」にします。
・封筒の上下に対して、お札の人物の位置が「下側」に来るように入れます。
どちらも封筒(のし袋)の表側に、福沢諭吉の顔が見える向きに揃えるのは共通。
慶事の場合は封筒の入り口に人物が来るように入れ、弔事の場合は封筒の下側に人物が来るように入れます。
お札を入れるにも、いろいろな決まりごとがあるんですね。
玉串料の相場金額はいくら?
玉串料は神社での祈祷など、いろいろなシーンで使われます。
シーンごとに相場金額というのが決まっているのか、調べてみて分かった実際の額をまとめていきます。
- お宮参り・七五三:5,000円~1万円
- 結婚式:5~10万円
- お見舞金・お祓い:5,000円~1万円
- 地鎮祭・新車納入の時の安全祈願:2~3万円
- お通夜・葬儀:30~50万円
シーンによって包む金額が様々なのがわかりました。
葬儀の料金が一番高額ですね。
あくまでも相場の金額で神社よって金額を定めているところもあります。
神社に尋ねてみて「お気持ちで」と言われた場合には相場の金額で良いでしょう。
料金表がある場合は金額を伝えてくれます。
玉串料に消費税はかかる?
そしてこの玉串料には消費税はかかるのでしょうか。
答えは、消費税はかかりません!
国税庁のホームページには、
となっています。
これは、消費税法第2条第1項第8号にもとづいています。
宗教活動で必要になる金銭は課税されないんですね。
玉串料はちゃんと封筒に入れるべき?
もう一つ気になっていたのが、玉串料は封筒に入れて渡すのかどうかです。
これは正しくは封筒ではなく、「のし袋」に入れます!
「のし袋」というのは、結婚式やお葬式でお金を入れる際に使う特殊な封筒(袋)のことですね。
この「のし袋」には紅白と白黒の2種類があるので、間違いないようにしないといけません。
紅白の「のし袋」は、お祝い事や神事、祈祷で使用します。(白黒のモノはお通夜やお葬式で使います)
具体的には
- お宮参り
- 七五三
- お見舞金
- お祓い
- 地鎮祭
- 新車の安全祈願
などです。
これらは「のし」のある蝶結びの水引を使います。
結婚式だけは、一度きりの意味で、のしのある結びきの水引を使います。
※玉串料の「のし袋」に氏名や金額を記入する際は筆ペンを使いましょう。
ボールペンやサインペンはマナー違反になりますので要注意ですよ。
まとめ
玉串料は新札じゃないといけないのか?という疑問にお答えしてきました。
ここまでを振り返ると
- 慶事の玉串料では新札を用意
- 弔事の玉串料では古札を用意
- 慶事の際はお札を表にして上向きで封筒に入れる
- 弔事の際はお札を表にして下向きで封筒に入れる
ひとくちに玉串料といってもどんな用途で渡すものなのかということで、新札か古札か変わってくるんですね。
それに玉串料の相場を知ることで、これでいいのかなと不安に思うことはなくなりました。
シーンによって金額も違えば、のし袋の種類も違うということがわかったので、これでいざとなっても安心です。
頻繁に納めることはないけれど、人生のいろいろな場面で使用することになる玉串料。
マナーの一つとして覚えておきたいですよね♪