さんまの内臓

秋の味覚といえば「さんま」。

塩焼きにして、大根おろしをのせて食べるのが定番ですね。

パリッとした皮を破ると、じゅわっとしみだす脂。ああ~最高!

そんなサンマですが内臓も残さず食べていますか?

そもそも内臓って食べていいのでしょうか?

今回はさんまの内臓について特集します。

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さんまの内臓は食べられる?

結論から言うと、さんまの内臓は食べられます。まったくの無害です。

というか秋刀魚に限らず、ほとんどの魚の内臓は食べてもまったく問題ありません。

さんまの内臓を食べていて、口の中にときどき異物感(ザラザラするような)があるときは、それは他のサンマのウロコの可能性が高いです。

さんまを漁船で捕まえるときに網の中でバタバタと暴れまわるせいで、サンマの体からウロコがはがれてしまい、それを別のサンマが飲み込んでしまったものだと思われます。

あくまでサンマの体の一部ですから、食べても大丈夫なんですね。

ただし、生で食べたり加熱が不十分だと稀にアニサキスが死滅せず、そのまま体内に入ってしまうことも……。

アニサキスは生の鮭を食べたときに被害が報告されていますが、サンマにも寄生していることがあります。

内臓を食べる場合には十分な加熱を心がけてましょう。(冷凍のサンマは24時間の冷凍でアニサキスは死滅するので心配不要です)

さんまの内臓はなぜ美味しい?

さんまの内臓を食べないで捨てる人を指して「お里が知れる」と非難する声も聞かれます。

それくらい昔は内臓を食べるのが常識だったんですよ。

それというのもサンマの内臓は美味しいというのが一般常識であり、子供は別としていい年した大人はみんな食べるのが普通でした。

ではなぜ魚のなかでサンマの内臓だけが特別に美味しいと言われるかというと、その理由は2つあります。

1つめがサンマが無胃魚(むいぎょ)だから。

「無胃魚」とは、胃を持たない魚のこと。

胃というのは生物にとって、食べたものを消化し栄養を吸収するためにあるんですが、サンマにはそれがないんですね。

胃がないとどうなるかというと、食べたものが体内に長時間留まらないで、わずか30分ほどで排出(フンとして出す)されてしまいます。

そうした排出のスピードが早いことに加えて、サンマは昼間だけ餌であるプランクトンを食べて、夜は何も食べません。

ですから、夜の間はサンマの内臓は空っぽ状態。

さんま漁は夜に行われるため、そんな内臓が空っぽのさんまを捕まえるわけで、私たちの食卓にのぼる際にも、内臓の中は消化途中のプランクトンだったり、消化されて排出される前のフンが一切ありません。

つまり、サンマを食べるときは内臓には何も無くて、超きれいな状態なんですね。

なので他の魚のようにイヤなえぐみや苦味がないわけです。

さらに2つめのサンマの内臓が美味しく感じられる理由として挙げられるのが、まっさらで苦味のない内臓に胆のうからほどよく出た胆汁が苦味を加える点。

サンマの内臓を食べる人がよく言うのが「ほろ苦さがいい」という意見ですが、苦さは胆汁にあったんです。

というわけで、さんまの内臓が美味しいのは無胃魚であるから余計な苦味がなく、適度な胆汁で「ほろ苦さ」が生じるためなんですね。

冷凍さんまの内臓も食べて平気?

最近は去年獲れたさんまを冷凍した「冷凍さんま」も多く流通しています。

そんな冷凍サンマの内臓ですが、これも食べることができます。

ただし、いくら冷凍していても内臓は次第に劣化していき、焼いている最中に溶けてしまうこともよくあります。

それに生で焼いたサンマの内臓よりも味が落ちるのは避けられません……。

栄養はある?

さんまにはEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)という栄養素が多く含まれていますが、その多くが内臓に集中していると言われています。

EPA(エイコサペンタエン酸)とは?

EPAは血液をサラサラに流れを良くする効果があり、血栓ができるのを予防してくれます。

そのため動脈硬化をはじめ、脳梗塞や心筋梗塞といった生活習慣病の予防につながります。

DHA(ドコサヘキサエン酸)とは?

体内の悪玉コレステロールを減らしてくれたり、脳細胞を活性化させるなど脳に良い栄養素です。

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さんまの内臓から赤い虫が!食べて平気?

さんまを食べていて内臓を箸で開いてみると、なかから赤いミミズみたいな虫が!

かなり不気味ですが、食べても平気なのでしょうか?

答えから言うと、ちゃんと火が通っているなら食べてしまっても無害です。

この赤い虫の正体は「ラジノリンクス」という寄生虫。

体長は2cm~3cm。

さんまの他にカツオ・サバ・ブリの内臓に寄生しますが、人体には寄生しないため食べてしまっても平気です。

参考:ラジノリンクス|「食品衛生の窓」東京都福祉保健局

さんまの内臓が爆発(破裂)するのはなぜ?

さんまを焼いているときに内臓(腸)がお腹を突き破って爆発するように飛び出てしまうときがありますよね?

または内臓が溶け出して魚焼きグリルの水を張った部分に落ちてしまうときも……。

毎回そうではなくて時々そういう破裂事件が起きますが、その原因として考えられるのが、さんまの鮮度が落ちていること。

ここ数年、サンマの漁獲量が落ちて値段が高騰しているのはスーパーの店頭に行けばすぐ分かります。

海水温が高く日本近海では取れないため、遠くの海まで漁にでることになり、その結果として私たち一般消費者の食卓に並ぶまで時間がかかってしまうのは当然ですね。

そのように漁獲から消費するまでの間に余計な時間が必要になるので、さんま(特に内臓)が傷んでしまい、破裂するケースが増えているようです。

鮮度を見分けるコツ

そんなわけで内臓が爆発しないようなサンマを選ぶには鮮度を見極める必要があるわけです。

スーパーや魚屋に並ぶサンマはどれも同じように見えますが、実は鮮度の良さ(悪さ)が見た目に現れているんですよ。

その鮮度の判断の仕方がこちら。

  • 目が濁っていない(濁っていると鮮度✕)
  • 口先や尾が黄色いもの(黄色いと鮮度抜群)
  • 体に張りと輝きがあるもの
  • お腹(内臓)がぶよぶよしていないもの
  • お尻からフンが飛び出していないもの

捕まえてから時間が経つにつれて内臓が溶け出して、体の張りがなくなっていきます。

全体的な印象でまるまると太って、パーンと張ったようなサンマなら間違いなく新鮮ですよ。

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まとめ

さんまの内臓についてお伝えしてきました。

あらためて要点を振り返りましょう。

  • さんまの内臓は食べられる
  • 無胃魚だから内臓が美味しい
  • 内臓の赤い虫はラジノリンクスで無害
  • 内臓には栄養が集中している
  • 内臓が爆発(破裂)するのは鮮度が悪いため

私はあまり内臓を食べない派なんですが、大人の嗜みとして今度からは頑張って食べようと思います!

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