幼稚園児の子供が工作に使っているでんぷんのり。
ヤマト糊やフエキ糊などメーカーは違えど、でんぷんを使った水性の糊のことです。
それを子供が使ったあとに蓋を開けっ放しにして、そのまま数日間放置……。
気づいたときには中身がカチカチに固まっていた!
子供のやることなので仕方ありませんが、簡単には捨てろとは言いづらいですし、安いものとはいえ家計にも負担に。
そこで今回は
- 固まったでんぷんのりを元に戻す裏技
- でんぷんのりの乾燥がひどい場合の対処
- でんぷんのりの正しい保存方法
をご紹介していきましょう。
でんぷんのり(フエキ糊・ヤマト糊)が固まったとき元に戻す方法
でんぷんのりの蓋を開けっ放しにしてしまい、中身がカチカチに固まってしまった場合に元に戻すには「水と熱」を使います。
その水と熱を加える方法が、こちらの2通り。
- 湯煎する方法
- 電子レンジにかける方法
どちらも効果は同じようなものなので、お好きなほうをお試しください。
湯煎する方法
まず湯煎する方法から解説します。
最初にでんぷんのりの蓋を開けて、少量の水を入れてください。
なぜ固まったかいうと、シンプルに蓋をしないでいたので水分が飛んで蒸発してしまったからなんですね。
その失われた水分を補充しつつ、温めてあげることが必要なんです。
次に鍋に水を入れてお湯を沸かしてください。
このとき沸騰させるほど温度を高くすると容器が変形する恐れがあるので、沸騰しない程度の温度に抑えましょう。
適度のお湯になったら、水を入れたでんぷんのりの容器をそこに漬けて湯煎します。
次第に中身の糊が軟らかく溶けてきますから、全体が均等の軟らかさになるように割り箸などでかき混ぜてください。
中身のでんぷんのりが全体に溶けたら、お湯から引き上げて、蓋をしないでしばらくそのまま冷ましましょう。
湯気が立たなくなって常温まで下がったら、蓋をきつく閉めて保管します。
これで元通りになり、普通に使えるようになりますよ。
電子レンジにかける方法
もうひとつの方法が電子レンジでチンする方法。
こちらもまず最初に蒸発した水分を補充するため、少量の水を澱粉糊のボトル内に注いでください。
水を入れたら、電子レンジにでんぷんのりのボトルを入れて20秒くらいかけます。
20秒経って終了したら、取り出してみて様子を見てください。
一部だけが溶けていると思うので、割り箸で中身をぐるぐるとかき混ぜて均等にします。
まだところどころ硬い部分が残っているようでしたら、また20秒ほど電子レンジにかけます。
20秒経過して、取り出して様子を見て……という工程をのり全体が軟らかくなるまで何度か繰り返しましょう。
何度もレンジにかけるのは面倒だと、最初から1分も連続でかけるのは危険です。
下手をするとのりの容器が溶けてしまい、大惨事になりますので……。
くれぐれも時間設定は小刻みにして、少しずつ様子を見ながら加熱してください。
注意点
こうして後から人工的に水を加えると、糊が本来持っている防腐(腐らない)効果が弱くなります。
よってこうして復活させた糊は腐ってカビが生えるリスクも少なからずあります。
これは糊自体が「植物性でんぷん」を原料にしているので仕方がありません……。
こうしたのりは子供が使うケースがほとんどですよね?
固まった糊を再生させて使う場合は、カビが生えていないかをよくチェックするのをお忘れなく。
でんぷんのりの乾燥がひどかったら?
でんぷんのりの蓋をしないで1ヶ月以上も放置していた……。
真夏で気温が高い時期に何日も気付かずに放置した……。
……なんてときは、ガッチガチに固まっているはず。
そんなときはまず、ノリの外側のコンクリートのように固まって乾燥した部分を剥いで捨ててください。
あまりに乾燥がひどすぎると、いくら水分と熱を加えても復活しない可能性が高いですから。
表面だけが乾燥して硬い場合は、元に戻せる可能性は高いでしょう。
しかし、全体が恐ろしく硬くなってしまった場合は元のトロッとした液状に戻る可能性は低いです……。
中身をのぞいて全体がガチガチの場合は、買い替えを検討してください。
でんぷんのりの正しい保存方法
でんぷんのりの保存方法ですが、製造元のヤマト糊やフエキのりのホームページ等でも特別に守ってほしいとされる方法は説明されていません。
あくまで使い終わった蓋をよく閉めて保存しておけばいいでしょう。
このとき子供のちからが弱かったり、斜めに蓋を閉めて隙間があると固まる原因になります。
また、蓋を止めるスクリュー部分にノリがついていると、ちゃんと締まりません。
取り除いてから蓋を閉めるようにしましょう。
お父さん・お母さんが確認してあげるのがベスト。
保管場所は日差しが当たらない引き出しなどに仕舞っておくのがベストでしょう。
まとめ
でんぷんのりが固まってしまったときの元に戻す方法を解説してきました。
ポイントは「水と熱」。
水を加えて湯煎するか、電子レンジで加熱するか、どちらの方法でも原理は一緒です。
こういうやっかいなトラブルも子供にとっては学びの機会ですし、親の威厳を示すチャンスでもあります。
固まったのりをトロッと溶かして、子供たちから「おーーー!」という称賛の声を全身で浴びてください。
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