近頃よく耳にする謎の植物「ジャボチカバ」。
その果実はすごく美味しいというウワサですけど、どんな味がするのか食べたことがあるのは日本人でもほんの数%でしょう。
そこでこの記事では
- ジャボチカバの味は?
- ジャボチカバって気持ち悪い?
- 苗の栽培は可能?
といった情報をお伝えしますね。
ジャボチカバの味は?
ジャボチカバの味はライチの味にとても似ています。
ひとによっては
ブドウとライチを足して2で割った味
という意見も。
食べた人の共通の意見が「凄く甘い!」という点。
糖度が16~20度なので果物のなかではかなり甘い部類に入るでしょう。
その証拠に他のフルーツの糖度を確認してみると
- グレープフルーツ⇒10%
- オレンジ⇒10%
- リンゴ⇒15%
- ブドウ⇒17%
- バナナ⇒21%
このようにブドウやバナナと同程度に甘いと分かりますね。
ジャボチカバは気持ち悪い?
ジャボチカバは幹に真っ黒な果実が成る姿から人によっては「気持ち悪い」と言われることもあります。
たしかに見ようによっては「おでき」ができたようで気持ち悪いかもしれません。
でも果実はよく見ると可愛らしいですし、葉っぱの形も美しく、樹形も整えればさっぱり涼し気なおしゃれな樹木です。
台湾やカリブ諸国では鑑賞目的で栽培されているそうですから。
見慣れればきっとジャボチカバの魅力に気づくはずですよ。
ジャボチカバはどんなフルーツ?
ジャボチカバは南アメリカ大陸が原産。
木の幹に直接生える珍しいフルーツです。
原産はブラジルだとテレビ番組などで取り上げられる機会が多いですが、ブラジルの他にアルゼンチン・パラグアイ・ボリビアなど広範囲の南アメリカ大陸が原産地。
ジャボチカバの木はフトモモ科の常緑高木で、野生のものでは15mにも達する場合も!
ジャボチカバの果実の外側は濃い紫色(遠目では黒く見える)で、その皮をむくと果肉は白い色。
見た目はブドウ、それも巨峰に似ています。
果実の大きさは直径3cm~4cm、ひとつの果実の中には1つから4つの種を含んでいます。
ジャボチカバという名前の意味は?
ジャボチカバという日本人からすると奇妙な響きの名前はブラジル先住民「トゥピ」が名付けたもので、その意味は「亀のいる地」。
日本では「ジャブチカバ」と呼ばれることもありますが、これは言い間違いではなく別名のひとつです。
その他の別名としては
- ブラジリアングレープツリー
- ジャボチカ
- グアペルー
- ヒバプルー
- イバプルー
- サハラ
などなど数多くあります。
正式な和名ではジャボチカバですが、英名はJabuticabaと綴るので発音的にはジャブチカバのほうが正確かもしれません。
どんな花が咲く?
ジャボチカバの花は真っ白で、まるで花火が打ち上がったときのように放射状に伸びます。
ユニークなのは果実が幹に直接成るように、花も幹に直接くっつくような形で咲くところでしょう。
果実の食べ方は?
ジャボチカバは皮をむかないで食べるのが普通。
汚れが気になる人は皮をむいてももちろんOKです。(ブドウの皮のようにするっとむけます)
珍しいことに中に入っている種も食べられるので果実全体が食用になりますよ。
ブラジルでは生食する以外にも
- ジュース
- ゼリー
- ジャム
- ワイン
- リキュール
などに加工して食べられています。
スーパーや八百屋で売っている?
ジャボチカバの実は熟すのが早い(腐るのが早い)ため、市場には出回りません。
栽培している人の話によると収穫してから1日~2日経過すると味が変わってしまい食べられなくなるそう……。
ためしに私が住む地域にある以下のスーパーの果物売り場を回ってみました。
- イオン系のスーパー
- 地元ローカルのスーパー
- ヨーカドー系のスーパー
しかし予想通りジャボチカバはまったく取り扱っていませんでした……。
ジャボチカバの木は日本で栽培されている?
前述したとおりジャボチカバは南米原産のため、氷点下に下がる日本では地植え栽培はとてもむずかしいのが現実です。
しかし寒い本州は無理でも一年中温暖な沖縄では栽培されています。
また、静岡県の一部ではビニールハウスで栽培されています。
このように冬に気温が下がる本州でも、夏は屋外に出して、冬は室内に取り込めば栽培することは可能です。
苗は販売されている?
ジャボチカバは冬に氷点下に下がるような地域では外では栽培できませんが、暖かい室内に取り込めば冬越し可能です。
そのためホームセンターや園芸店、またはネット通販でも苗が盛んに販売されています。
なんでも近年、人気が上昇中だそうですよ。
栽培方法はこちらの動画をご覧ください。
実を食べる目的以外にも観葉植物として室内のインテリアになります。
まとめ
ジャボチカバの味やその果実や木の特徴をご紹介してきました。
私個人の味の感想は、ライチを南国風にさらに濃厚に甘くした感じですね。
お伝えしたように収穫後はすぐに傷むので、まず生の果実はスーパーでは販売されません。
沖縄や静岡の農園で栽培されているのを運良く食べさせてもらうか、自分で栽培して賞味するしかないのが辛いところですね。
※この記事の執筆にあたってはウィキペディア「ジャボチカバ」を参考にしました。