いざ料理を作ろうとレシピを見たら、材料のひとつにトマト缶が!
いまから買いに行ったら夕飯の時間に間に合わないし、かといってトマトがメインの料理だから省くわけにもいかない……。
こんなとき、トマト缶を「生のトマト」で代用したくなりますよね?
でも、トマト缶がトマト何個分に当たるのか、想像がつきません。
そこで、この記事では
- トマト缶はトマト何個分?
- トマト缶は生トマトで代用できる?
- トマト缶の代わりになる候補
- ホールトマトとカットトマトの違い
などなど、最近はとくに使う機会が増えているトマト缶について、疑問点を総ざらいしていきましょう。
トマト缶1個に入っているのは、トマト何個分?
トマト缶が無いときに、生トマトで代用する場合、いったい「トマト何個分」に当たるのでしょうか?
トマト缶1個に相当する生トマトの個数がコチラ。
- 大きいトマト:1個半弱
- 中くらいのトマト:2個
- 小さいトマト:4個
- ミニトマト:40個
意外と思ったより少ないというのが、正直な感想ですね。
ただ、ミニトマトで代用するのは現実的ではないようです(笑)
では、このトマトの個数は、どうやって割り出したかと言うと……
トマト缶の内容量とトマトの重さ
そもそも一般的なトマト缶の中身は、どれも以下のような構成になっています。
- 内容量:400g
- 固形量:240g
- 固形物以外の汁(トマトジュース・ピューレ):160g
固形物は240gで、汁として入っているトマトジュースやピューレは160g。
両方を合わせると、合計400gです。
そして、一般的なトマトの重さがこちら。
- 大きいトマト・・・300g
- 中くらいのトマト・・・200g
- 小さいトマト・・・・100g
- ミニトマト・・・10g
スーパーや八百屋で買うことが多い「中くらいの大きさのトマト」なら、だいたい2個でトマト缶1個分になるわけですね。
これくらいで両者は釣り合いが取れるわけですが、だったら価格の面で比較すると……
トマト缶と生トマトはどちらが安い?コストパフォーマンスの比較
トマト缶1個と、トマト缶1個と同量のトマトを買った場合、どちらが安いのでしょうか?
トマト缶1個は、全国的にどの店でも約120円前後で販売されています。
一方、生のトマトは年間を通して価格が変動しますが、平均を取ると以下の価格に。
1kgで平均335円ですから、「100g当たり」に直すと約33円。
トマト缶1個に相当するトマトの量は400gなので、そこから計算してみた結果がコチラ。
33円(100g)×4=132円
もしトマト缶1個と同量のトマトを買うとしたら、132円かかります。
つまりコストパフォーマンスの面では、トマト缶を購入したほうが安上がりですね!
トマト缶の代わりになる候補は3つ
トマト缶を切らしていて、なにか別のもので代用しようと思ったときに候補に挙がるのは、以下の3つではないでしょうか?
- 生のトマト
- トマトジュース
- トマトケチャップ
では、実際に代わりとして使えるのか、見ていきましょう。
トマト缶の代用は生トマトでも可能?
結論から言うと、生トマトはトマト缶の代用に十分なります。
ただし、トマト缶で使われているトマトと、日本で生食用として販売されているトマトは種類が違うため、味には若干の差が生じます。
トマト缶の代用はトマトジュースでも可能?
トマトジュースの場合、食塩無添加のトマトジュースならトマト缶の代用になります。
トマトジュースには固形物が一切入っていないため、ミネストローネなどのトマトスープを作る際にはトマト缶よりも向いているくらいですよ。
しかし昔ながらのトマトジュースには、少量ながら食塩が含まれています。
そのため、トマト缶の代わりとして無意識に使ってしまうと、仕上がりが塩辛くなる可能性が……。
もし食塩が入っているトマトジュースを使う場合は、レシピで指示されている味付けを減らす工夫が必要になりますね。
トマト缶の代用はケチャップでも可能?
結論から言うと、ケチャップはトマト缶の代用にはなりません。
なぜなら、ケチャップには製造過程で、糖類・醸造酢・食塩・香辛料などが添加されているため。
トマト缶はただトマトを水煮しただけなので、無塩であり、多少甘みがあるくらい。
しかし、ケチャップには味は濃い味がつけられています。
ですから、トマト缶と同量のケチャップを入れると料理が味が非常に濃くなる恐れが……。
というわけなので、ケチャップはあくまで隠し味程度に使うのが適しています。
トマト缶と生トマトの決定的な違い
「トマト缶の中身はトマトを煮込んだものでしょ?」と考える人が、いまだに多数派だと思います。
でも、これは大きな誤解だとご存知でしたか?
日本で一般的に販売されているトマトは、「生食用」に品種改良されたものです。
しかし、トマト缶に使われているトマトは、「加熱して食べると美味しい種類」なんですね。
つまり、使われているトマトの種類が根本的に違うということ。
ですから、ミートソースやトマトソースのパスタ、ミネストローネなどのイタリア料理を作るときには、できればトマト缶を使ったほうが美味しくなるはずですよ。
ホールトマト缶とカットトマト缶の違い
レシピによっては、「ホールトマト缶を使ってください」・「カットトマト缶が適しています」などと、トマト缶の種類が指定されている場合がありませんか?
実はこの2つ、中に入っているトマトの「大きさ・切り方」が違うだけじゃないんです。
トマトの種類と味の違い
トマト缶のパッケージを見比べてみると一目瞭然ですが
- ホールトマト缶は「長細いトマト」
- カットトマト缶は「丸いトマト」
が描かれています。
ホールトマトのトマトの種類と味
ホールトマト缶の長細いトマトは、「サンマルツァーノ」という種類と、その改良種が使われています。
イタリアン・トマトの代表的な品種で、皮は薄く肉厚。
ほどよい酸味と甘みがあるのが味の特長。
生食には適しておらず、加熱するほど旨味が増すそうなので、まさに煮込み料理にはピッタリの品種です。
カットトマトのトマトの種類と味
カットトマト缶の丸いトマトは、「ロマーノ」という種類。
サンマルツァーノよりも果肉が厚く、やや酸味が強く感じられる品種。
こちらも加熱調理に向いており、しかも煮崩れをしにくい特長があります。
用途の違いと使い分け方
ホールトマトとカットトマトに使われているトマトの種類は違うため、それぞれの特長がマッチする料理には違いがあります。
「適材適所」をモットーに使い分けましょう。
ホールトマトが適した料理
果肉が柔らかいため、食感が残らず、スープと一体化するのがホールトマト。
煮込むほど旨味が増し、トマトの味が全面に強調されるので、じっくり火を通す以下のような料理に向いています。
- トマトソース
- ミートソース
- ミネストローネ
これらのコトコト煮込む料理ならホールトマトにおまかせ!
カットトマトが適した料理
果肉がしっかりしているため、加熱しても食感が残りやすいのがカットトマト缶。
そのため、「トマトそのもの」を活かした火をあまり通さない以下のような料理に向いています。
- ラタトゥイユ
- オムレツ
- ピザの具材
- ブルスケッタ
また、サラダにそのままのせて食べるのにも向いています。
トマト缶を有効活用したレシピ集
いまYou Tubeで見られるレシピ動画では、トマト缶といえば、カットトマト缶を使うものが主流です。
使いやすさから選んでいるかもしれませんが、料理の用途に合わせて使い分けたいものですね。
ホールトマト缶を使ったトマトソース
ホールトマト缶を使った本格的なトマトソースのレシピ。
一度覚えておけば一生モノですし、パスタだけじゃなくピザソースなどにも使えるので便利ですよ。
カットトマト缶を使ったレシピ10選
カットトマト缶を使ったレシピ(ポークビーンズや卵巾着のトマト煮込みなど)をひとつのまとめたレシピ動画です。
カレーにはトマト缶ではなく生トマトを!
トマトを使うイタリア料理には、トマト缶を使うのが一番。
ですが、それ以外の国の料理で調理過程でトマトを煮込む料理には、生のトマトを使ったほうが良いというのが私の持論。
たとえば、我が家ではカレーライスを作るとき、トマトも加えて煮込みますが、この際は絶対に生のトマトのほうが合います。
本場インドのカレーでも生のトマトを使っているので、やはりその国の元々の流儀に従ったほうがいいみたいですね。
トマト缶はトマト何個分?のまとめ
トマト缶はトマト何個分に相当するのか、くわしくお伝えしてきました。
ここまでをまとめると
- トマト缶は生のトマト2個分(中型のサイズの場合)
- 生のトマトよりトマト缶のほうが安上がり
- 日本のトマトはイタリア料理の煮込みには向かない
- トマトジュースはトマト缶の代用になる
- ケチャップはトマト缶の代用には向かない
- ホールトマト缶とカットトマト缶は適した料理が違う
これだけ知っておけば、もうトマト缶を使った料理は安心でしょう。