- 葵を名前に使うのは良くないですか?
- 葵の花にあまり良くない花言葉があるのは事実です。
ただ、それはごく一部で全体を見れば良い意味がある漢字なので、名前に使っても大丈夫です。
シックで落ち着いた印象のある「葵」を使った名前。
でも、ウワサでは良くない漢字とも聞こえてきます……。
そこで、この記事では
- 葵は名前に良くない7つの理由
- 葵を名前に付ける人が増えている5つのワケ
- 【女の子・男の子】葵を使った名前の実例集
などについて解説します。
葵は名前に良くない7つの理由
「葵」の漢字を名前に使うのは良くないと言われるのは、こんな理由から。
- 怖い花言葉があると誤解されているから
- 「野心」の花言葉があるから
- アオイの花の認知度が低いから
- 植物は枯れてしまう運命だから
- 書き慣れない漢字だから
- 他の漢字と組み合わせると読みにくくキラキラネームっぽくなるから
- 外国人には発音しにくいから
「やっぱりやめればよかった……」なんて名付けてから後悔するまえに、7つの理由をしっかりチェックしていきましょう。
怖い花言葉があると誤解されているから
「午時葵(ゴジアオイ)」には、こんな怖い花言葉があります。
これはゴジアオイの花が「数時間で散ってしまう性質」から付けられました。
正午ごろに咲いた花は夕方にはしぼんでしまうとか……。
日本語名の午時葵という名前(漢字表記)もそんな性質が反映されているんですね。
また、自然発火する珍しい性質もあり、そのせいで「植物界のサイコパス」なる不名誉な別名も……。
ゴジアオイはアオイ科じゃない!
ゴジアオイは「葵」の字を持つものの、アオイ科の植物ではありません。
花がアオイ科の植物と似ているせいで日本ではそう呼ばれていますが、本来は「ハンニチバナ科」。
ですから、葵の名前を付けても「私は明日死ぬだろう」という不吉な花言葉はまったく関係しません。
「野心」の花言葉があるから
アオイ科の植物は多種多様な種類があります。
しかし、一般的に「葵の花」といえば「タチアオイ」を指します。
このタチアオイの花言葉に、こんな気になるワードが……。
野心の意味を辞書で調べると、こう書かれています。
ひそかに抱く、大きな望み。また、身分不相応のよくない望み。野望。
純粋な夢を抱く意味もありますが、叶わない願望を抱くような悪い意味にも受け取れます。
この事実を知ってしまうと
ちょっと葵は子供の名前に良くないかな……
って思う人がいてもおかしくないですよね。
アオイの花の認知度が低いから
まわりの人に
葵の花って知ってる?
と訊いても、まず知ってる人はいないはず。
私自身、花は好きですがそれでもパッと思い浮かびません……。
どちらかというと「葵の御紋」でお馴染みの葉っぱの方が浮かびます。
名付け親はタチアオイの花をイメージしても、周囲の人との受け取り方に微妙なズレが生まれるかもしれません。
植物は枯れてしまう運命だから
昔は「植物にちなんだ名前は良くない」とする考えがありました。
その理由が
- 花や葉は散ってしまう
- 植物はやがて枯れてしまう
など終局を連想させ、縁起が悪いとされていたため。
若い世代にはピンときませんが、親世代の人からは
葵みたいな植物の名前は良くないよ
なんて言われる可能性もなくはないでしょう。
書き慣れない漢字だから
「葵」の漢字は、いわゆる「常用漢字」ではありません。
常用漢字とは、小学校・中学校で習う約2000文字の漢字。
義務教育で習う漢字なので日本人なら誰でも「読める・書ける」漢字というわけですね。
その点、葵は常用漢字ではないため、ノーヒントでスラスラと書ける人は希少でしょう。
ですから、こんな弊害が考えられます。
- 電話口で説明しても分かってもらえない
- 他人に覚えてもらいずらい
「草冠に下は発みたいな字」と節目しても、たぶん書けませんよね……。
他の漢字と組み合わせると読みにくくキラキラネームっぽくなるから
「葵」の漢字単体で「あおい」と読ませるなら問題はありません。
問題は「葵」と他の漢字を組合せた場合です。
具体的な例は失礼になるので挙げませんが、組み合せ次第では
- 非常に読みにくい名前になる
- キラキラネームっぽくなる
という危険性があります。
そんな葵+○/○+葵の名前には反対する人がいてもおかしくないでしょう。
外国人には発音しにくいから
外国人にとって、葵(AOI)のような母音が重なる名前は発音しづらいとか……。
海外に留学したり、移住することも若い世代は増えていくでしょう。
そのときネックになるのが日本人の名前。
錦織圭選手はご両親が海外でも名前を覚えてもらいやすいようにと、KEIという二音節のシンプルな名前にしたそうです。
ニックネームを付ける(付けられる)から問題なし
海外で活躍するサッカー日本代表の南野拓実(TAKUMI)選手は、現地では
の愛称で呼ばれています。
なんでも外国人にとっては
- 三音節(TAKASHIなど)
- 四音節(DAISUKEなど)
の名前も覚えづらいとか……。
母音が重なる葵もそうですが、もし覚えづらい場合は元の名前から二音節をとってニックネームで呼んでくれます。
自ら「私のニックネームは〇〇です」と自己紹介する手も。
葵の場合なら、さしずめ「AO(あお)」でしょうか。
ですから「外国向けじゃない名前」問題は気にしないで大丈夫でしょう。
葵を名前に付ける人が増えている5つのワケ
それでも葵の漢字を名前に使う人は増えています。
その証拠に2021年の名前ランキングでは、上位にこんなにもランクインしています。
- 女の子:陽葵(2位)・葵(15位)・日葵(51位)
- 男の子:葵(40位)・葵斗(92位)・葵翔(92位)
人気が高い影響でより付ける人が増えますし、それ以外にもこんなワケがあって注目されているようです。
- 葵の花言葉は素晴らしいものが多いから
- 高貴な響きやイメージがあるから
- 親受けも良いから
- 女の子だけじゃなく男にも合う漢字だから
- 有名人の名前でよく見かけるから
「たしかに!」と納得できる理由ばかりですよ。
葵の花言葉は素晴らしいものが多いから
葵の花言葉には「野心」という引っかかるワードもありますが、それ以外はすべて素晴らしいものばかりです。
- 大望
- 豊かな実り
- 気高く威厳に満ちた美
- 高貴
- 神聖
- 温和
- 優しさ
子供の未来が輝かしいものになってほしいのは、どの親も同じなはず。
「葵」の花言葉はその点で、パーフェクトと言えるでしょう。
「野心」だって、大きな夢を抱いて頂点を目指すみたいな良い解釈も可能です。
高貴な響きやイメージがあるから
「葵」というと花よりも
- 徳川家の葵の御紋
- 京都の葵祭
などのイメージが強い人が多いのでは?
特に徳川家の家紋である「葵の御紋(三葉葵)」は、目にする機会が多いので印象が強いはず。
「この紋所が目に入らぬか!」で有名な水戸黄門(徳川光圀)の「紋所」でもおなじみですね。
そうした高貴なイメージが、「あおい」の響きにも浸透している気がします。
子供の名前に「葵」を付けると、それにあやかれるわけですね。
親受けも良いから
徳川家の「葵」の家紋から分かるように、親世代・祖父母世代には「受け」が良い漢字のひとつ。
子供の命名にあたっては一応、親の意見も聞く人も多いでしょう。
そんなとき、いくつか候補を挙げたなかに「葵」があれば真っ先に優先して選ばれるのではないでしょうか。
女の子だけじゃなく男の子にも合う漢字だから
「あおい」というと芸能人の影響からか、どうしても女の子の名前に感じます。
しかし、他の漢字と組合せて「葵」を
- 「あ」
- 「あお」
- 「き」
といった読み方をすれば、男の子の名前にも広く使えます。
また、葵の一文字で「まもる」の読み方で使われることもあります。
有名人の名前でよく見かけるから
葵の名前が人気が出たのは、ここ数年の出来事。
でも、すでに多くの有名人に「葵」の漢字を使った名前が見られます。
有名なところでは、こんな方たち。
- 手嶌葵(歌手)
- 森川葵(女優)
- 寺山葵(女優・モデル)
- 嘉数夏葵(モデル)
- 安部裕葵(サッカー選手)
- 古賀葵(声優)
あるいは周囲にも「葵」の名前を持つ人が増えているので、それだけ親しみを感じやすい環境になってるのは確かです。
【女の子・男の子】葵を使った名前の実例集
最後に葵の漢字を使った名前を女の子・男の子に分けてご紹介します。
あくまで一例ですが、なにかのヒントになれたら幸いです。
女の子
- 葵衣・葵唯・葵彩・愛葵・葵生・葵依・葵結(あおい)
- 葵乃(あおの)
- 葵子(きこ)
- 葵南(きな)
- 葵心(きこ)
- 夏葵(なつき)
- 彩葵(さき)
- 心葵(みつき)
- 瑞葵(みずき)
- 夕葵(ゆずき)
- 千葵(ちさき)
- 万葵(つむぎ)
- 都葵(つき)
- 日葵・陽葵・美葵・一葵(ひまり)
男の子
- 葵翔・葵斗・葵仁・葵大・葵人・葵士(あおと)
- 敦葵・淳葵(あつき)
- 稜葵・伍葵(いつき)
- 一葵(いっき)
- 和葵(かずき)
- 心葵(かなた)
- 煌葵・洸葵・晃葵・康葵(こうき)
- 達葵(たつき)
- 陽葵・日葵・遥葵・春葵・令葵(はるき)
- 元葵・基葵(もとき)
- 弥葵(みつき)
まとめ
葵が名前に良くない理由は
- 「花言葉が怖い」との誤解
- 「野心」の花言葉がある
- アオイの花の知られていない
- 植物名を使った名は縁起が悪い
- 学校で習わない漢字
- 読みにくくてキラキラネームっぽい
- 外国人には発音しにくい
という7つでした。
私個人のイメージでは、落ち着いて知的な人にピッタリの漢字ですね。
古風な雰囲気も持ち、年配の人にも受けが良いでしょうから、安心して使ってみてはいかがでしょうか。