- 「碧」は名前には良くないって本当ですか?
- 漢字自体に悪い意味はありませんが、気になる点が7つあります。
それをどう感じて、どう判断されるかは名付け親であるあなた次第。
この記事の本文を読んでご自分で判断されてください。
澄み渡る青い空や美しいブルーの宝石を連想させる「碧」。
子供の命名に人気ですが、一部では「良くない、避けた方がいい」という声も……。
そこでこの記事では
- 「碧」は名前に良くないと言われる7つの理由
- 「碧」が入った名前が増えているワケ
について解説します。
これさえ読めば、赤ちゃんに「碧」の字を使うかどうか、自信をもって決断できますよ。
「碧」は名前に良くないと言われる7つの理由
「碧」が名前に良くないと言われるのは、この7つ理由からです。
- 画数があまり良くないから
- 読みづらい名前やキラキラネームになりやすいから
- 常用漢字ではないため書けない人が多いから
- 口頭で説明しにくいから
- 昔は馬の名前だったから
- 性別が分からない名前になりやすいから
- 「石」の字が入っているから
子供の名前にはひとつもキズがない字を使いたいのが親心。
不安を解消するために、ご自身でどう感じられるかお確かめください。
画数があまり良くないから
姓名判断は漢字の「画数」で判断します。
画数には
- 「名字(姓)」と「名前(下の名前)」の総画数
- 「名字(姓)」のみの画数
- 「名前(下の名前)」のみの画数
など様々な見方があります。
このうち「名前(下の名前)」の画数だけで判断する見方は「地格」と呼ばれ、少年時代~人生中盤の運勢に影響すると言われます。
「碧」の画数は14画で、「名前(下の名前)」だけで判断する「地格」においては4段階評価で下から2番目のランクになるんですね。
つまり、あまり良くない画数なんですよ。
姓名判断を一切無視する人も多いですが、非常に気にする人からすると
「碧」は画数的に名前には良くないよ
との声が出るのも仕方ありません。
読みづらい名前やキラキラネームになりやすいから
「碧」の一文字だけの名前でも
- あお
- あおい
- みどり
といった3通りの読み方ができます。
これがさらに他の漢字と組み合わせると、読みづらい名前や「キラキラネーム」という、やや軽蔑される名前になる可能性が高くなります。
以下、「碧」を使った名前の例を挙げますので、フリガナなしで読めるかどうかお確かめください。
- 碧紗(あいさ)
- 杏碧(あんな)
- 碧佐子(あさこ)
- 碧泉(あずみ)
- 碧彩(あおい)
- 碧空(そら)
- 碧花(たまか)
- 碧華(みはな)
- 香碧(かおり)
- 碧士(きよし)
- 碧芭(あおば)
- 心碧(ここあ)
- 朱理碧(しゅりあ)
- 汐碧凛(しおり)
- 千碧(ちあ)
- 菜々碧(ななお)
- 明亜碧(めあり)
- 梨碧(りり)
- 蒼碧(そうた)
- 風碧(ふうあ)
- 蘭碧(らんま)
「碧」が人名用漢字に追加されたのは1981年。
いま20~40代くらいの世代には抵抗感がありませんが、それ以上の世代にとっては
「碧」なんて今風過ぎて名前には良くない
と考える人も多いはずです。
常用漢字ではないため書けない人が多いから
「碧」は常用漢字ではありません。
常用漢字とは、一般的に使用されない漢字であり、学校教育でも習わない漢字のこと。
そのため、ほとんどの人が書けない漢字のひとつ。
私も書けませんし、周りの人に聞いてまわっても「書ける!」と自信を持って答える人はゼロでした。
それっぽい形は書けても、正しく覚えていないんですよね……。
スマホやパソコンで文字を書く機会が多い世代ならいいですが、デジタルに不慣れな高齢世代からすると
碧なんて難しい漢字を名前にして面倒だな
と思われるのも無理ありません。
口頭で説明しにくいから
自分の名前の漢字を電話など「口頭」で説明する機会は、人生で何度もあります。
そんなとき「碧」の字は説明しづらいのは事実。
「王」の横に「白」を書いて、その下に「石」です
なんて説明しても、相手に伝わるかどうか……。
紺碧の「ぺき」です
と説明すれば伝わりやすいですが、不便なのは確かでしょうね。
昔は馬の名前だったから
「碧」の一文字で「あお」と読ませる場合、それは馬の名前を連想させます。
- 犬に「ぽち」
- 猫に「たま」
と名付けるのと一緒で、昔の日本では馬の名前といえば「あお」がスタンダードだったんですね。
その証拠に、時代劇に出てくる馬の名前はだいたいが「あお」。
40代の私にはピンときませんが、60代以上の祖父母の世代では共通認識のようです。
ですから、赤ちゃんのおじいちゃん・おばあちゃんからは
「あお」なんて馬の名前みたいで良くないわ
なんて言われるかもしれません。
ただ、あくまで「読み方」の問題なので、「碧」を「あお」以外で読むなら気にする必要はありません。
性別が分からない名前になりやすいから
「碧」の漢字自体は、どちらかというと女の子っぽいイメージがあるものの、最近では男の子の命名にもよく使われます。
そのために、「碧」の一文字の名前だけでは性別を判断するのは難しいのが現実。
たとえば、「鈴木碧」さんは女性でも男性でも存在するので、性別欄が無い限り書面上では判別不可能です。
それほどの不便さが生じるわけではありませんが、長い人生で若干のデメリットが生じるかもしれません。
「石」の字が入っているから
「碧」の字には「石」の字が含まれています。
「石」といえば、こんなイメージが浮かびませんか?
- 硬い
- 冷たい
- 重たい
どちらかというとマイナスのイメージが強い気がします。
ただ、夏目漱石のように重さが逆に有効に働く場合もあるので、一概に悪いとは言えないでしょう。
「碧」が入った名前が増えているワケ
悪い噂もささやかれる「碧」が入った名前ですが、私の周りにもいますし、世間的にも一定の人気があります。
その理由というのを私なりに推測してみました。
名前ランキングで上位に入っているから
明治安田生命が毎年発表する「名前ランキング」では、「碧」を使った名前が複数ランクインしています。
このランキングは多くの人が参考にするため、人気がある名前はより人気が集まって増える傾向がありますね。
男の子 | 女の子 | |
2021年 | 13位:碧 29位:碧人 |
* |
2022年 | * | * |
■参考:明治安田生命「名前ベスト100」
女の子はランクインしていませんが、男の子は2つの名前が入っています。
現在の傾向として、男の子の名前に選ぶ親が多いわけですね。
「碧」の名前を持つ有名人が増えているから
気がつけば「碧」の名前を持つ有名人(芸能人やスポーツ選手)が増えています。
キラキラ輝く有名人の名前って、輝いて見えてしまいますよね。
若い頃から活躍している人が多いので、画数が悪いから出世しないとか、気にする必要がないことがよく分かります。
女性有名人
- 植田碧麗(うえだみれい)/NMB48の元メンバー
- 金沢碧(かなざわみどり)/女優
- 葛岡碧(くずおかみどり)/モデル
- 悠木碧(ゆうきあおい)/声優
男性有名人
- 田中碧海(たなかおうが)/俳優
- 金城碧海(きんじょうすかい)/俳優
- 田中碧(たなかあお)/サッカー選手
- 鈴木碧斗(すずきあおと)/陸上選手
まとめ
「碧」を使った名前が良くないと言われるのは
- 画数が悪い
- 読みづらくキラキラネームっぽい
- 習わない漢字で書けない人が多い
- 電話など口で説明しにくい
- 「あお」は馬の定番の名前だった
- 名前だけでは性別が分からない
- 「石」の字が入っているのがマイナス
以上、7つの理由からでした。
すべてチェックしましたが、決定的に「悪い」と判断するほど深刻ではありません。
漢字にもネガティブな意味はないので、少々の難点を飲み込んだうえで「問題ない」と判断していいと思いますよ。
なお、読み方が似た「葵」を使った名前については、こちらの記事をお読みください。