早急の読み方は「そうきゅう・さっきゅう」のどっちが正しいのでしょうか?
自分だけ間違って使ってたらイヤじゃないですか。
もしかして意味に違いがあるのかもしれないし……。
そこでこの記事では
- NHKアナウンサーの読み方は?
- さっきゅうとそうきゅうの違い
- 両者の意味の違い
こんな疑問に答えを出したいと思います。
早急の読み方はNHKアナウンサーはどうしてる?
日本語の正しい使い方には独特の「こだわり」があるNHK。
そのNHKのアナウンサーたちは「早急」をなんと読んでいるかというと
⇒「さっきゅう」と読んでいます。
これが本来の正しい読み方ですから「標準的な読み方」として統一しています。
NHKのアナウンサーはそのへんは徹底してますね。
民放ではもしかしたら両方つかっているのかもしれません。
さっきゅう・そうきゅうの違いとは?
さっきゅうとそうきゅうは漢字で書くとどちらも「早急」です。
だから混乱してしまうんですが、読み方として「さっきゅう」と「そうきゅう」のどっちが正しいか?
現在はどちらが標準的なのか?調べたところ
⇒「さっきゅう」が正しい読み方
という事実が分かりました。
参考にしたのは文化庁が発行している『言葉に関する問答集』という書籍なので信頼できるソース元です。
大辞林など国語辞典(百科事典)で「そうきゅう」を引くと、“「さっきゅう」の項目を見て下さい”という誘導がされているように
「さっきゅう」の読み方を第一候補としていることが分かります。
読み方としては「そうきゅう」でも間違いではないのですが、一応、現在は「さっきゅう」が標準的とされています。
早急(さっきゅう・そうきゅう)の意味
では、次に「さっきゅう」・「そうきゅう」の意味について。
この言葉の意味を辞書で調べてみたのがこちらです。
[名・形動]非常に急ぐこと。また、そのさま。至急。そうきゅう。「早急な処置が望まれる」「早急に対策を講じる」
引用元:goo辞書
つまり両方とも意味に違いはありません。
どちらも「何か問題があって、それを一刻も早くどうにかしないといけないとき」に使われる言葉なんですね。
身近なところで例を挙げるなら、
トイレが詰まって流れない・・・・。
だからホームセンターで早急にラバーカップ(すっぽん)を買ってこないといけない!
こんなときにピッタリくるんですよ。
なぜ「早急」には読み方が2通りある?
なぜこのように本来の読み方である「さっきゅう」と、ホントは誤読なのに一般化した「そうきゅう」の2通りの読み方があるのか不思議ですよね?
この由来には諸説ありますが、
⇒「早急」の「早」の漢字を「そう」と読んでしまう人が多いため
だと考えられます。
言葉というのは「聞き言葉」と「文字」で伝わって広まっていきますが、誤った読み方が頭に入ったまま、それを言葉にして話すことで定着することもあるはずですよね?
「早」を「さっ」と読む言葉は他にも「早速(さっそく)」がありますが、これも普段はひらがなで書くことが多いので頭に残りづらいのかもしれません。
政治家はほとんど「そうきゅう」と言っている件
私は無意識に「そうきゅう」と読んでいましたが、これって誰に影響を受けたかというと
テレビで政治家がそう話しているのを聞いたから
のような気がします。
テレビのインタビューで某総理大臣などが
ソーキューに対処したい
みたいなフレーズを話すのをしょっちゅう耳にします(災害が起こった時とか)。
このとき政治家は、ほぼ100%「そうきゅう」と読んでいます。
そもそも「早急」なんて言葉はあまり普段の日常会話では使いませんよね。よく使うのは政治の世界くらいで。
意外にも「そうきゅう」派が多かった!
私の周りで友人・知人、家族に「早急」をどう読んでいるかアンケートをとったところ、5人中4人が「そうきゅう」と読んでいました!
世間ではなんと70%の人が本来は誤読である「そうきゅう」と読んでいるそうです。
もはや市民権を得ているという以上に定着しているんですね。やっぱりテレビの影響からでしょうか。
ただ、中学生や高校生で、もしテストで「早急」の振り仮名を答えなさいという問題が出たら、素直に「さっきゅう」と答えたほうがベターですよ♪
まとめ
さっきゅうとそうきゅうの違いについてまとめてきました。
ここまでを振り返ると
- 読み方は「さっきゅう」が正しいが「そうきゅう」の読み方も間違いではない
- 「さっきゅう」も「そうきゅう」も意味に違いはない
- 「すごく急ぐこと」という意味がある
- NHKアナウンサーは「さっきゅう」と読むのが普通
もし「早急」という漢字を人前で読むことがあったら「さっきゅう」と読んでおけばOKです。
ただ、現在では「そうきゅう」も読み間違いではありませんので、他人がそう読んでいてもあえて間違いを正す必要はないでしょうね。