お焼香の仕方って、いざとなると迷います。
何度かお葬式に出ていても、前回どうやったかなんて忘れてしまいますからね。
だいたいこういう不幸なんて5年に一度くらいか、あるいはもっと間隔があくのが普通で、その間に忘れちゃいますよ……。
ですから、ここで親族や遺族にとって正しい焼香のやり方を宗派ごとに分けて動画付きでまとめておきます。
いざとなったらこのページが見られるように「お気に入り」に入れといて下さい!
親族の焼香の仕方
亡くなった故人が親類縁者で、あなたが「親族」として葬儀に出席する場合。
その際のお焼香の仕方がこちらです。
- 祭壇に進んで、遺族⇒参列者の順番でそれぞれ一礼する
- 焼香台の前に行き、遺影や祭壇に一礼する
- 親指・人差し指・中指で抹香をつまみ、目の高さまで持ち上げる
- つまんだ抹香を香炉の中へ静かに落とす
- 数珠を親指と人差し指にかけて合掌する
- 遺影から2~3歩下がり、遺族⇒参列者の順番でそれぞれ一礼する
- 自分の席に戻る
抹香をつまんで、どの高さまで持ち上げて、何回それを繰り返すかは宗派ごとに異なります。
どれが正しいのかは他の参列者の動作を観察するか、下記にて解説していますので、そちらをご覧ください。
遺族(喪主)のお焼香の仕方
亡くなった故人が親や兄弟などで、遺族としてお焼香をする場合。
その正しいやり方がこちらです。
- 席から立って一歩進み、僧侶に向かって一礼する
- 参列者⇒遺族の順番でそれぞれ一礼する
- 焼香台の前に行き、遺影や祭壇に一礼する
- 親指・人差し指・中指で抹香をつまみ、目の高さまで持ち上げる
- つまんだ抹香を香炉の中へ静かに落とす
- 数珠を両手の親指と人差し指にかけて合掌する
- 遺影から一歩下がり、参列者⇒遺族の順番でそれぞれ一礼する
- 自分の席に戻る
遺族や喪主の場合、まず参列者に一礼してから遺族に一礼するという順番が違うことにご注意ください。
抹香を持ち上げる高さや回数については宗派ごとに異なりますので、この記事の下段にある解説をご参照ください。
亡くなった人の遺族(家族)がお焼香するときに一礼は必要?
参列する自分(あなた)が故人と「友人・知人」という間柄の場合は、お焼香のまえに遺族に対して一礼するのが普通です。
しかし自分自身が故人にとって家族の場合には、一礼が必要なのかどうか意見が分かれるところです。
必要ないという意見もありますが、葬儀会社が作成した「お焼香の作法の動画」でも一礼するように解説されていますので、現在では一礼するのが正しいようです。
遺族の親族(兄弟やいとこなど)の場合でも「お先に失礼します」という意味でも一礼をしてからお焼香をするのがマナーとなっていますね。
また僧侶はだいたい参列者に対して後ろ向きに座っているものの、一礼をお忘れなく。
基本的なお焼香のやり方
続いては、亡くなった故人が親族以外の場合の他人のお葬式に出席する場合。
お焼香の基本的な手順(動作)はこんな感じです。
- 順番が回ってきたら数珠を左手に持って立ち上がる
- 遺族と参列者の方へ一礼し、霊前の前へ進む
- 祭壇へ向かい手を合わせて、一礼する
- 抹香を右手の親指と人差し指と中指の三本の指でつまむ
- つまんだ抹香を香炉静かに落とし、祭壇に手を合わせて一礼する
- 遺族に一礼し、自分の席へ戻る
こちらでそれが説明されていますので、軽く練習しておくといいですね。
そして忘れないよう、このやり方を頭に入れておいて、あとは他の参列者のやり方を見てそれに合わせるのがいいでしょう。
宗派によって違うお焼香の仕方
お焼香のやり方でやっかいなのが、宗派によって微妙に違う点ですね。
宗派によって違うのは、つまんだ抹香を額まで持ち上げるか、何回抹香をつまむか、という点です。
それぞれの宗派の微妙なやり方の違いがこちら。
- 浄土真宗(本願寺派):1回だけつまんだ抹香をそのまま香炉に落とす
- 浄土真宗(大谷派):2回、つまんだ抹香をそのまま香炉に落とす
- 真言宗:額まで持ち上げ、香炉に落とすのを3回繰り返す
- 曹洞宗:1回目は額まで持ち上げ、2回目はそのまま香炉に落とす
- 臨済宗:1回だけ額まで持ち上げ、香炉に落とす
- 日蓮宗・天台宗・浄土宗:1回、または3回、額まで持ち上げ、香炉に落とす
例として「浄土宗」のお焼香のやり方はこちらをご覧ください。
参列するお葬式の宗派がどれなのか調べるには葬儀が行われるお寺の名前が分かると調べられます。
⇒「○○寺+地名+宗派」で検索
たとえば増上寺であれば「増上寺+港区+宗派」で検索します
お焼香をする正しい順番
お焼香をする順番ですが、これは血縁関係の「濃い順」にするのが一般的です。
お焼香の順番をそれぞれの関係者別に並べたのがこちら。
- 喪主
- 配偶者
- その子供
- 故人の兄弟姉妹
- その他の親族
- 知人
- 一般弔問客
喪主を筆頭にして、最後に血縁のない友人知人など一般弔問客が続きます。
まとめ
親族や遺族にとっての正しい焼香のやり方をご紹介してきました。
一般の弔問客と違うのは一礼をする順番ですね。
これさえしっかり知っておけば、あとは一緒ですから大丈夫です。
宗派ごとの抹香の仕方についてはちょっとややこしいので、事前に他の参列者や葬儀会社の関係者などに聞いておくといいでしょう。