魚へんに師匠の「師」と書く漢字があります。
この読み方って、一度覚えてもすぐ忘れちゃうんですよね。
すごく身近な魚のはずなのに……。
そこでこの記事では
- 魚へんに「師」でなんて読む?
- なぜその漢字になった?
- 名前の由来
なども含めてまとめてみました。
魚へんに師と書いて何と読むのか、これを読めばズバッと解決しますよ!
魚へんに師匠の師と書いて何と読む?
魚へんに師匠の師と書いて、ブリと読みます。
漢字で書くと「鰤」となります。
画数 | 21画 |
音読み | シ |
訓読み | ブリ |
部首 | うお・うおへん・さかなへん |
ブリといえば「ぶり大根」が美味しいですよね。
鰤に師匠の「師」が使われる4つの理由
魚へんに師匠の「師」を組み合わせてブリと読む理由は、以下の4つあります。
- 師走が旬の魚だから
- 師走に贈られる魚だから
- 歳をとった魚だから
- 賢い魚だから
どれかひとつが唯一正しい説とは今となっては分かりませんが、どれも納得できる説ですよ。
師走が旬の魚だから
天然のブリの旬は、12月から1月の冬の間です。
ちょうど旧暦の師走の時期にあたり、脂がのって最高に美味しい状態になるところから魚+師(師走)で鰤となった説。
師走に贈られる魚だから
鰤は師走に旬を迎える魚であり、その時期に贈るのは最高にタイミングです。
そんな師走の時期に「贈り物」として使われる魚であるところから鰤となった説。
歳をとった魚だから
鰤は出世魚であり、もっとも成長した段階をブリと呼びます。
ある意味、年寄りの魚(歳をとっている)とも言えますね。
よく言えばマスタークラス(師匠レベル)に達した魚。
中国ではブリを「老魚」と書いていたそうですが、この「老」と似た意味が「師」にあるところから、魚へんに師を組み合わせて鰤となったという説。
賢い魚だから
ブリは賢いため、原始的な漁をしていた昔はなかなか網にかからず、捕獲が難しい魚でした。
そのため「師の魚」と呼ばれていたそうです。
そこから魚+師で鰤と書かれるようになった説。
鰤(ブリ)という名前の由来
鰤(ブリ)という不思議な語感の名称となったのは、以下のような由来があります。
- 脂が多い魚→アブラ→ブラ→ブリへと変化
- 身が赤くてブリブリしているから
- 火で炙って食べる→あぶり→ブリへと変化
- 歳を経た魚→経魚(フリウヲ)→ブリへと変化
- 体が大きい魚→身肥太(ミフトリ)→ブリへと変化
この他にも諸説あり、どれが正しいのかは今となっては確かめるすべはありません。
鰤は出世魚の代表格
「出世魚」とは、稚魚から成魚まで成長する間に、それぞれの段階(大きさ)に合わせて名前が変わる魚のこと。
そのなかでも鰤は出世魚の代表格で、関東と関西だけを見てもこれだけの名前が成長段階に合わせて付けられています。
大きさ | 関東での呼び名 | 関西での呼び名 |
稚魚(10cm以下) | モジャコ | モジャコ |
20cm以下 | * | ワカナ |
30cm以下 | ワカシ | ワカナ・ツバス |
40cm以下 | ワカシ・イナダ | ツバス |
60cm以下 | イナダ | ハマチ |
80cm以下 | ワラサ | メジロ |
80cm以上 | ブリ | ブリ |
ハマチとブリが同種の魚だという事実は知らない人が多いのでは?
出世魚にはこの他にスズキ・ボラ・マイワシなどがあります。
まとめ
魚へんに師匠の「師」でブリと読みます。
なぜ鰤(魚+師)と書かれようになったかと言うと
- 師走が旬の魚だから
- 師走に贈られる魚だから
- 歳をとった魚だから
- 賢い魚だから
こんな4つの理由から。
鰤はアジ科の魚で、成長すると全長1mほどにもなります。
地方名が数多くあり、また大きさによっても名前が変化する出世魚の代表格です。
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