- 「柚」を名前につけるのはよくない?
- 本来ネガティブな意味もありますが、現代人はまず知りません。
柚子の果実や言葉の響きにポジティブなイメージを持つ人が大半なので気にする必要はないでしょう。
赤ちゃんの名前に「柚」の漢字を使う人は多く、人気名前ランキングでも常連。
でも、一部では名前にはふさわしくない漢字との意見も……。
そこで今回は
- 「柚」が名前によくない理由
- 「柚」を名前に使って良い根拠
- 「柚」を使った人気の名前
などを解説します。
「柚」が名前によくない4つの理由
世間で「柚の字は名前にはよくない」と言われる理由が、こちらの4つ。
- 醜女(しこめ)の意味があるから
- 木に鋭い棘があるから
- 成長が遅いから
- 地味で古風だから
「柚」には意外にもこんなネガティブな面があるんだと、目からウロコではないでしょうか?
では、ひとつずつ見ていきましょう。
醜女(しこめ)の意味があるから
「柚」の意味を辞書でひくと、こんな記述が見つかります。
醜女(しこめ)のこと。
■引用:柚・柚子とは – コトバンク
醜女(しこめ)とは、読んで字の如し、醜い女性を指します。
柚子の果実の表面は、普通のミカンとは違ってデコボコ。
無数のブツブツとした凹みは、まるでニキビのようにも見えます。
正直いって、お世辞にも美しいとはいえません……。
美しく育ってほしい女の子に
ブサイクを意味する果実の名をつけるなんてよくない!
と思う人がいるんですね。
木に鋭い棘があるから
柚子の木には鋭く長い棘(トゲ)が生えています。
柑橘類に共通した特徴なので、「みかん狩り」の経験がある人はご存知のはず。
うっかりすると、手にささってケガをするほどです。
- 棘のある言葉
- 棘のある人
- 棘のように引っかかる
など、棘にはネガティブな意味しかありません。
きつい性格に育って、周りの人を傷つけるようになるとの意味から、柚の字を名前にするのはよくないと考える人もいます。
成長が遅いから
柚子を種から育てようとすると、実が成るまで長い年月を要します。
その成長に要する期間は、なんと15年から20年だとか……。
そんな柚子の特徴から
などと陰口を叩かれるほど。
つまり、成長が遅い柚を育てるなんて大馬鹿のやることだと嘲笑しているわけですね。
ここから、柚を名前につけると
- 成長が遅い子になってしまう
- 女の子は不妊になる(子供がなかなかできない)
だから名前につけるのはよくないと一部の人は考えるんですね。
地味で古風だから
「柚」が人名用漢字として使えるようになったは、1990年4月から。
まだ30年ちょっと、わりと日が浅いんですね。
しかし、一部の人の間では
柚ってなんか地味で、古臭い気がする
なんて評判も聞かれます。
たしかに明治や大正を舞台にした物語の登場人物の名前としても、とてもしっくり来ます。
最近のキラキラネーム(DQNネーム)を好む人にとっては、時代遅れの印象が強いのかもしれません。
柚を名前に使っても良いと思う3つの根拠
それでも私は柚の字を子供の名前に使うのはよいことだと考えます。
それは、こんな3つの根拠から。
- 柚子の果実は良いイメージが強いから
- 大器晩成型の良さもあるから
- 花言葉が良いから
柚子の果実は良いイメージが強いから
「柚子」と聞くと、私はパッと爽やかな芳香を浮かべます。
柚子を外から見た果皮よりも、中身の果実のほうが印象が強いんですね。
それって、世間の大半の人がそうではないでしょうか?
柚子の果実の見た目は多少ブサイクかもしれませんが
- ゆず湯として風呂に浮かべる
- 鍋料理にしぼって使う
- ポン酢の原料
- 柚子胡椒
- 柚子のジャム
など良いイメージが上回っています。
子供の名前に「柚」が使われていたら、女の子はもちろん、男の子でも良い印象しか受けないですね。
大器晩成型の良さもあるから
柚子の木は15年~20年しないと、実をつけません。
3年で実をつける桃や栗を「早熟型」とするなら、柚子は「大器晩成型」。
子供の成長が遅いと焦る親の気持ちは分かりますが、世界の偉人には大器晩成型もたくさんいます。
早熟型は神童としてもてはやされますが、「二十歳をすぎればただの人」なんて言葉も……。
なにも大器晩成型は劣っているわけではなく、その良さもあるんですね。
柚子の木のように、ゆっくり時間をかけて成長していくのも悪くありません。
花言葉が良いから
柚子は果実をつけるまえに、白い花を咲かせます。
その柚子の花の「花言葉」がこちら。
- 健康美
- 汚れなき人
- 恋のため息
- 幸福
- 嬉しい知らせ
どれもポジティブなもので、ネガティブなものはひとつもありません。
特に「健康美」なんて、女の子にとってはうってつけの花言葉です。
健康で美しく、ピュアな人に育ってほしい
そんな願いをこめて「柚」の字を選ぶのも素晴らしいと思いますよ。
柚の漢字を使った女の子の名前
最後に「柚」の漢字を使った女の子の名前をいくつかご紹介します。
他の漢字と組み合わせるとバリエーション豊かなので、他人とかぶる可能性が低くなりますよ。
- 柚葉(ゆずは)
- 柚月・柚希(ゆずき)
- 柚菜(ゆずな)
- 柚香・柚夏・柚花(ゆずか)
- 柚里恵(ゆりえ)
- 柚布子(ゆうこ)
- 柚衣(ゆい)
- 柚那(ゆな)
- 柚茉(ゆま)
- 柚芽(ゆめ)
- 柚羽(ゆずは)
- 柚咲(ゆら)
ちなみに2021年の子供の名前ランキングでは、32位に柚葉、39位に柚希、80位に柚月、93位に柚花がランクインしていました。
30位内には意外にもゼロという結果です。
まとめ
柚を名前にするのはよくないのは、こんな理由からでした。
- 醜女(しこめ)を意味する
- 鋭いトゲがある木
- 成長が遅い(実をつけるのが遅い)
- 地味で古風のイメージもある
どれも事実ですが、柚子という果樹についてくわしくないと思い浮かばないものばかり。
時代遅れと感じる人もいるようですが、最近の新生児の名前ランキングでは「柚」が付いた名前が多数上位にいます。
周りの意見は気にすることなく、気に入った漢字ならどんどん使うべきですね。