エアコンを夜、つけっぱなしにしたら電気代は何円かかるのでしょうか?
電気代がすごくかかりそうで怖いので、倹約家の私は一度もつけっぱなしで寝たことがありません。
ただ、ここ数年の夏の猛暑では、暑さが真夜中まで残る熱帯夜が続き、安眠できない寝苦しさ……。
寝る前にタイマーを2~3時間にセットして寝ますが、それが切れる頃に汗をびっしょりかいて寝苦しさで夜中に目が覚めてしまいます。
それでまたタイマーを付けて寝て、という繰り返しで朝に……。
冬も同じようにタイマーで付けて寝るんですが、明け方には寒さで目が覚めることも珍しくありません。
かといってつけっぱなしにするのは、抵抗があるんですよ。
そこで、ここでは
- エアコンをつけっぱなしにした電気代
- 電気代を気にせずエアコンを使う裏ワザ
- 除湿(ドライ)と冷房はどちらが安い?
などなど調べて分かった事実をご紹介します。
エアコンを夜つけっぱなしにすると電気代はいくらかかる?
エアコンを夜つけっぱなしにした場合、どれくらいの電気代がかかるのでしょうか?
冷房と暖房の1時間あたりの電気代
冷房と暖房の1時間あたりの電気代がこちら。
- 冷房・・・1時間あたり8.7円
- 暖房・・・1時間あたり9.24円
※標準的なサイズ(6~8畳用)のエアコンで、設定温度をほどほどに設定した場合
※電力会社や契約によって変わるため、あくまで目安の数値
冷房と暖房を一晩つけっぱなしにした電気代
上記の1時間あたりの電気代のデータから、夜から朝までスイッチを入れたままにすると一晩で何円になるのか計算してみました。
例として夜11時から朝7時まで「8時間つけっぱなし」にした場合の「冷房・暖房」の電気代は以下の通りです。
- 冷房を朝まで8時間付けたら・・・69.6円
- 暖房を朝まで8時間付けたら・・・73.92円
思ったよりも安いんだなって思いませんでしたか?
これなら朝までつけっぱなしでもいいかなぁ。
夜間に電気代を気にせずエアコンを使う裏ワザ
電力会社の契約プランには、時間帯によって電気料金が変わるプランがあります。
東京電力では「電化上手」、関西電力では「時間帯別電灯」といいます。
昼間の電気代は割高になる分、深夜の電気代は半額以下に。
昼間はほとんど電気を使わない生活をされているなら、プランの変更を考えてみてはいかがでしょうか。
我が家はオール電化に変えた際にそのプランに変更していましたので、深夜帯にエアコンをガンガンつけても電気代は半額で済んでいるようです。
東京電力の「電化上手」プランへの申し込みは2016年3月31日をもって終了し、現在では申し込みができません。
除湿(ドライ)と冷房はどちらが電気代が安い?
暑いから冷房をつけて寝たいけど、電気代が気になるから除湿(ドライ)で我慢する。
私も時々そうやって節電をしてるつもりになっていました。
でもそれって、正しいようで間違ってるんです。
最近のエアコンには除湿にも「弱冷房除湿(普通のドライモード)」と「再熱除湿」の二種類のモードがあります。
この2つのモードを冷房での電気代を比べると以下のようになります。
設定温度24度の1時間あたりの電気代
- 冷房・・・11円
- 弱冷房除湿・・・4.1円
- 再熱除湿・・・14.9円
※東京電力データを参考にしました
つまり電気代が安いのは「弱冷房除湿>冷房>再熱除湿」の順になるわけですね。
しかし温度を下げる効果が高いのは「冷房>弱冷房除湿>再熱除湿」の順です。
一方、除湿量の多さは「冷房>再熱除湿>弱冷房除湿」の順です。
再熱除湿は湿度を下げる過程で温度が下がってしまった空気を再び暖めなおすので電気代を食いますし、部屋の温度を下げる効果はほとんどありません。
つまり冷房を弱くつけるのが、除湿効果と温度を下げる効果のバランスが良く、結果的には電気代の節約になるのだと思います。
除湿(弱冷房除湿と再熱除湿)は部屋の温度を下げずに湿度だけ下げたいときに向いていますね。
寝冷えしないためのエアコンの賢い使い方
真夏の蒸し暑い熱帯夜は冷房をつけて眠りますが、たまに寝冷えをします。
これを防ぐには
- エアコンの設定温度を27度くらいの弱めにする
- 掛け布団をしっかりかけて寝る
- 薄手の長袖のパジャマを着て寝る
といった予防策が効きます。
問題なのは子供ですよね。子供は寝相が悪いですから、掛け布団をかけてもハネてしまって、寝冷えしてしまいます。
そんなときは半袖ではなく7分丈(長袖と半袖の中間くらい)を用意するといいですよ。
子供は体温を手足から発散して眠りにつきます。
寝冷えをするからといって長袖を着せるよりも、こうした中間くらいの袖のものが丁度良いそうです。
扇風機を付けたまま寝ると死ぬってホント?
よく聞きますよね、この扇風機の風に当たったまま寝ると死んでしまうという話。
親から聞いたのかテレビで観たのか、ほとんどの人が聞いたことがあると思います。
調べてみますと1970年代には実際にそのような事故があったという話もありますが、医学的な根拠はありません。
もともと身体的な要因があった人が扇風機に当たった状態で亡くなったことから、そのような話が広がったのかもしれません。
とはいえ、死なないまでも扇風機に当たった状態で寝ると、風邪を引いたりお腹を壊すことがあります。
体に直接は風を当てないで壁や天井に当てるようにして、部屋の空気を循環させるような使い方がベストですね。
古いエアコンと最新のエアコンの電気代の差は?
エアコンはとにかく電気代を食うというイメージがあります。
実際、10年ほど前までは家庭の電化製品全体の消費電力の4分の1をエアコンが占めるほど電気を食っていたんです。
でもここ数年で省エネ能力がグーンとアップし、消費電力のワースト3から外れるようになりました。
【電化製品の消費電力ワースト4】
- 1位.冷蔵庫
- 2位.照明
- 3位.テレビ
- 4位.エアコン
このように知らない間に性能が上がっていたんですね。
20年前のエアコンと現在のエアコンを比較すると電気代は約40%減になっています。
しかし、10年前と現在のエアコンの比較では約10%くらいの差しかありません。
ですから、もし20年前のエアコンをまだ大事にお使いなら、電気代の節約のためにそろそろ買い替えを検討されたほうがいいでしょう。
ただし、10年前くらいのエアコンなら消費電力にそれほどの進歩はありませんから買い替えは必要ありませんね。
まとめ
エアコンを夜つけっぱなしにすると電気代はいくらになるのか、まとめてきました。
要点をまとめると
- 冷房の電気代は8時間で約70円
- 暖房の電気代は8時間で約74円
- 除湿は必ずしも冷房より電気代が安いわけではない
- 夜間に電気代を抑えたいなら契約プランを見直す
エアコンの冷房も暖房も朝まで一晩つけた場合、70円~74円くらいの電気代がかかるということです。
1か月にすると合計2,100円くらい。
これを高いとみるか安いとみるかは人それぞれですが、昨今の夏の猛暑では室内でも熱中症になる危険性もあります。
そんなリスクをくれだけの負担で減らせて、夏バテにならないように安眠も確保できるなら安い出費かもしれませんね。
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